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そうした例外はあるものの、多くのエコノミストは50~60代の男性、つまり同性で近い世代の人々に支えられています。現在はエコノミストに関心がない20代男性ですが、自分に近い世代のエコノミストが出てくれば関心を持つようになるでしょうか。それとも、このまま関心が低い状態が続いて、エコノミストの市場は縮小していくのでしょうか。
ここで考えたいのが、マーケティングにとってもうひとつ重要な要素であるポジショニングです(詳細は本連載2回目参照)。エコノミストについてもポジショニング空間を描くことができるかもしれません。若者が支持するエコノミストが少ないのは、その空間で若者のニーズに合致するエコノミストがいないからかもしれません。
高齢化が進むなかで割を食いがちな若者の立場を代表して発言するエコノミストには、きっと潜在的なニーズがあるはずです。選挙権が18歳に引き下げられることが追い風になって、若者の関心を惹きつけるエコノミストが16年にブレイクすることを、年初における私のやや楽観的な「予測」としたいと思います。
(文=水野誠/明治大学商学部教授)
【註1】この調査は14年3月に全国の20~69歳の男女を対象にウェブ上で実施された。得られた回答が信頼性の低そうな対象者を除去し、最終的に2,223人について集計した。なお、科学研究費・基盤研究(B)「社会規範・政策選好・世論の形成メカニズムに関するパネル調査」の一環として実施されたものである。
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