2015年12月8日から通販サイト「アマゾン」でスタートした「お坊さん便」。
全日本仏教会が中止要請をするなど、賛否両論が渦巻いているが、実際に利用した人の感想はどうなのだろうか。
お坊さん便、利用者の声は?
実は「お坊さん便」は、葬式・葬儀に関する総合情報サイト「葬儀レビ」などを運営する株式会社みんれびが2013年から展開していた。今回、みんれびが同サービスをアマゾンに出品したことで、議論を呼んでいるわけだ。みんれびに寄せられた利用者の声を見ると、いずれも素朴でシンプルなものだ。
「とても親切なお坊さんで対応も良く、満足のいくかたちで供養ができて、本当に良かったです」
「若いお坊さんはとてもしっかりされていて、説法も心に染み入るものでした」
「きちんと読経していただき、すべてスムーズに執り行えました。満足しています。これからの時代にマッチした法要」
「リーズナブルなのに、著名なお坊さんに来てもらい、感激しています」
仏教界の問題を指摘することも批判的な意見もなく、ごく穏やかに故人を見送る様子がうかがえる。自分たちの事情や希望を配慮してもらったことについて、喜びの声が並んでいるぐらいだ。
「普段は海外在住なので、対応してもらって良かった」
「菩提寺がある方は利用するのは難しいと思いますが、民間の霊園にお墓がある方で、お坊さんとお付き合いがない方にとってみれば、とても良いサービス」
「檀家にならないで納骨式をやりたいという希望がかなえられました」
歓迎派が期待する、仏教界の問題改善
みんれびに寄せられているのは喜びの声ばかりだが、そもそも自社のサービスのため、良い評価や口コミばかりが並ぶのは当然といえる。では、インターネット上のコメントはどうだろうか。まずは肯定的な意見だ。
「金儲けだけの悪質なお坊さんを駆逐するためにも、とても良いサービスだと感じています。これが、仏教界の立ち直りを促すきっかけになるといいですね」
「さまざまなサービスがデジタル化している中で、この分野だけはデジタル化しちゃいけないというほうがおかしい。時代に沿っていて良い」
「地方の小さなお寺だと檀家も少なく、経営が大変厳しいお寺も多い。実は、お寺側にとっても悪いばかりの話ではないし、救世主になるのでは?」
「檀家に面識もなく、どこの寺とも関わりがない人が多い時代だからこそ、こういったサービスは非常に有効。騒いでいる多くは高齢者の方でしょう。若者には好意的に見る方が多い」