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タクシー運転手の悲惨な実態…事故や乗客の未払い分を自腹、酒酔い客のトンデモ行動&暴言

文=稲垣浩生/ライター兼タクシードライバー
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――普段であればこう返すが、この日はものすごく暇で空車のタクシーがあふれている。それを見越して強気に出てきた乗客に対して、どう返答しようかと考えた。ちなみに、5000円なら、その日の売り上げノルマもクリアすることができる。

 仕方なく、不足分は自腹を切る覚悟をした。(ちなみに、値引きを行った運転手は罰金刑の対象となる場合があり、会社は営業停止処分となる場合もある)

 しかし、乗客の機嫌は収まらない。運が悪いことに、この日の車にはドライブレコーダーもついておらず、もしこの乗客が苦情を入れた場合、証拠不十分のためにドライバーの言い分は聞いてもらえないだろう。

「わかりましたよ、行きますよ!」とイラ立ちながら言うと「てめぇ、何キレてんだ、この野郎!」。

……もはや、何を言っても始まらない。私は無言で車を走らせた。

 以上、タクシードライバーのつらい実態をお伝えしたが、それでも私はこの仕事を辞めようとは思わない。いい会社で、いい仲間と仕事ができているからだ。
(文=稲垣浩生/ライター兼タクシードライバー)

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