ビジネスジャーナル > 企業ニュース > セブン&アイ、危険で異常な社長人事  > 2ページ目
NEW
鷲尾香一「“鷲”の目で斬る」

セブン&アイ、わずか2人の「社外」取締役が社長人事を決める異常さ…極めて危険

文=鷲尾香一/ジャーナリスト

 この程度の人物が何を勘違いしたのか、社長を決める権限は自分にあると思い上がっている。次期社長を選ぶ眼を持っているとは思えない。社長に選んだ人物が社内で人望のない人物であった場合、苦労をするのは従業員なのだ。

悪用の可能性も

 今や多くの企業がコーポレート・ガバナンスという名の下で社外取締役を置き、委員会等設置会社に移行している。しかし、その実態をみると、多くの企業では「うるさいことを言わず、立派な肩書を持っている人」を社外取締役として選んでいる。人気のある人は複数の会社の社外取締役を兼務し、企業からの恩恵に与っている。企業側もそれで良しとしているのだ。

 しかし、セブン&アイHDのようなケースが起きると、社外取締役というものを、もう一度しっかりと見直す必要が出てくるだろう。わずか2人の社外取締役を籠絡すれば、クーデターを起こすことも可能だ。場合によっては、社外取締役を巻き込み、こうした制度を悪用する可能性すら考えられる。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)

鷲尾香一/ジャーナリスト

鷲尾香一/ジャーナリスト

本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。

セブン&アイ、わずか2人の「社外」取締役が社長人事を決める異常さ…極めて危険のページです。ビジネスジャーナルは、企業、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!