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ある日、塾生のひとりが「ご自身は、なぜ成功したと思いますか?」と聞いたところ、松下氏はこう答えた。
「貧乏で学歴もなく、体も弱かった。だから成功した」
松下氏は貧しい家庭で育ち、学歴も小学校中退。健康状態も毎年10月から3月まで風邪で床に伏せるほど常に悪かった。だからこそ成功したというのだ。普通ならば成功しない理由として挙げられるような要因が、自分を成功に導いたという積極的な考えだ。
貧しかったからお金の価値がわかった。学歴がないから自分より優秀な人の力を借りた。健康でなかったから人に任せるしかなく、結果的に部下が育った。
禍を転じて福と為す。まさに、これが陽転思考である。
さらに小田氏は、松下氏が成功した理由のひとつに、「運の良さ」を挙げる。松下氏は運を非常に大切にしていたという。成功する見込みのなかった松下氏が世界企業をつくり上げたその過程には、数々の幸運があったのは事実だ。しかし、一見つかみ所のない運を成功の要素と考えることは、普通は難しい。
その背景にはどんな考えがあったのだろうか。次回は、松下氏が経験から導いた「運のつくり方」を紹介したい。
(文=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネスプロデューサー)
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