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手にした650億円は品川再開発に振り向ける。ビジネスホテル「京急EXイン」や収益の安定につながる賃貸オフィスに充当する。京急EXインは今春、秋葉原、東銀座、泉岳寺、京急川崎の各駅前4カ所に新規オープンし、チェーン網は11拠点になった。品川再開発後は、営業利益に占める鉄道事業の割合を現在の6割から3割に引き下げる計画だ。
京急は、首都圏の私鉄では、東急や西武鉄道、小田急電鉄に比べてどちらかといえば知名度が低い。そこで品川再開発とカジノをテコに、新たな収益源を探る。
先送りされてきたカジノ法案
それでは、首尾よくカジノ解禁にこぎ着けることができるのだろうか。
カジノを中心とするIRを推進する法案(カジノ法案)は、超党派の議員連盟が昨年の通常国会に上程し、いよいよ解禁かといわれた。しかし、安全保障関連法の審議を優先したことから継続審議となった。導入について慎重論が根強い公明党が夏の参院選前の成立に難色を示したためだ。
IRの候補地には、全国で20カ所以上が名乗りを上げている。この中で政府が有力だと考えているのは、横浜と大阪である。横浜市は、再開発計画が進む山下埠頭、大阪市は、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)が本命視されている。
肝心のカジノ法案に関してはギャンブル依存症への懸念が根強く、公明党や野党に慎重な声が強く、成立は見通せない状況だ。安倍政権はカジノ建設に積極的な姿勢を崩していないが、もし、カジノ法案が廃案になれば、京急は中期経営計画の見直しを迫られることになるだろう。
(文=編集部)
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