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だが、太陽光発電は世界的に見れば「夢がある未来のエネルギー」に変わりない。6月13日にエネルギー分野の有力な調査機関であるブルームバーグ・ニューエナジー・ファイナンスが、24年後の40年に全世界の風力と太陽光による発電量が石炭火力発電を抜いて最大の電源シェアを占めるという将来予測を発表した(『New Energy Outlook(NEO)2016』)。
それによると、16年から40年までに風力発電と太陽光発電を合わせた年間発電量は約7倍に増え、LNG(天然ガス)火力発電の約2倍、原子力発電の約3倍の電力を供給するという。太陽光の発電コストは40年までに60%低下し、現在よりも採算がとりやすいエネルギーになっている見通しだ。そうでなければ火力や原子力に対抗することなどできない。
再生可能エネルギーは、決して色あせてはいない。日本で太陽光発電を、一時のバブルの報いを受けた採算の合わない構造不況業種としてエネルギー業界の片隅に押し込め、復活の機会を与えないまま「飼い殺し」にするというのは、あまりにも惜しすぎる。
(文=寺尾淳/ジャーナリスト)
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