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同様の事態は、柏市のそごう柏店(73年)でも起きている。相次ぐライバル店の進出や交通網の発達で、ピーク時に590億円あった売上は115億円までダウンした。
地方都市で百貨店の存続は困難か
各百貨店はインバウンド効果などで売上低迷を凌いできたが、ここへきて中国の経済失速や海外購入品に関する税制変更等による中国人消費の落ち込みで、先が見えなくなった。
「各百貨店や大手スーパーでは、小規模店の多角展開に活路をみいだそうとしているが決定的な打開策はない。10階建て規模の百貨店の運営には大都市で300億円、地方で250億円前後が必要という。地方は人口減と長引く景気の低迷に悩み、一部富裕層は大都会に集中し、ネット消費への移行も加速している。もう地方都市では百貨店の存続は厳しいのかもしれない」(経営コンサルタント)
そごう・西武を運営するセブン&アイHD広報担当は、相次ぐ閉店の理由について次のように語る。
「店舗閉店は残念ですが、やはり営業継続が厳しいということでの閉店です。閉店理由は地域によって多少差はありますが、店舗環境の変化、相次ぐ競合店の出店などもあり、店舗継続が難しくなったことによります。閉店は来年2月のつくばと八尾までで、それ以降は特に予定はございません。今後とも残りの店舗ががんばりますのでよろしくお願いします」
地方から百貨店が消える日が近づきつつあるのだろうか。
(文=田村建雄/ジャーナリスト)
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