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こうした新潟日報による泉田氏への批判の強さについて、10月11日付インターネットメディア「IWJ(インディペンデント・ウェブ・ジャーナル)」記事内で泉田氏にインタビューしたジャーナリスト・岩上安身氏は、「フェリー購入問題に関する新潟日報の記事は2015年12月からこれまで131件で、特に(実質的に県知事選が始まった)7月から9月に集中している」と指摘している。
そして泉田氏本人も8月31日の会見で、今回の県知事選で出馬を断念した理由として新潟日報による報道を挙げ、「臆測で事実に反し、私の訴えが届かない」と公然と批判。これを受け新潟日報は9月17日、自社サイト上で「泉田知事の言動は極めて異例で、理解に苦しむものだ」「執筆や掲載の過程で、外部から圧力を受けたり、特定の勢力に配慮したりしたことは一度もない」「あずかり知らない『陰謀論』などを基に記事を色眼鏡で見られては心外だ」などとする反論記事を掲載する異例の事態に発展した。
泉田氏のメディア展開が功を奏す
一連の新潟日報の報道を受け一般読者は、日頃は反原発を掲げる新潟日報がなぜ原発稼働反対派の泉田知事に対して、執拗に責め立てるのか理解に苦しんだ。そして予想外の結果だが、このような新潟日報の一連の動きが、米山氏に利したことになる。
新潟日報が泉田氏への非難報道を続ければ続けるほど、一般市民の間では、泉田路線を継承する米山氏への同情票が増えていった。
元経済産業省官僚の泉田氏も、新潟日報には負けてはいなかった。地元で発言する場を失った泉田氏は、いくつかのメディア展開を迅速に繰り広げた。ツイッターを使って自分の見解を拡散し、手早くフォロワーを増やしていった。フォロワーは現在でも6万人ほどいる。
さらに「週刊朝日」(朝日新聞出版)などの在京メディアで積極的にインタビューを受けて、突然の出馬撤回の理由を語り、「知事個人に対する不気味な動きがある」と訴えた。同時に、強力な訴求力をもつインターネット情報メディアのインタビューも積極的に受け入れ、知事を取り巻く出来事を語り続けた。そのひとつが、前出・岩上氏が主宰するIWJで、泉田氏や米山氏へのインタビューを含め、現地からの映像レポートを繰り返し発信している。
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