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代わりに売れているのが「菓子類などの加工食品や殺虫剤・虫除け雑貨等の日用品。日本人でも知らないような商品も含めて売れ行きが前年比2ケタ増」(本店や高知からの報告)というから、消費の中身が地味になった感はぬぐえない。
戸惑う日本企業、消費は高価格帯から日用品へ
報告書では潮目の変化を読み切れない企業の戸惑いも映し出されている。
「免税品の月次売上高が前年比でマイナス40%を超えて落ち込むなど、一段と厳しい状況にあるため、中期経営計画を見直し、現在の事業環境を基に再策定した」(本店からの報告)
モノ消費は完全に高価格品から日用品に移行して、従来のビジネスモデルは通用しなくなっている。代わりに自然体験や伝統文化体験など体験型消費が増えているという。面の広がりはあるが、薄く広く。手がけられる企業も限られる。観光客ひとり当たりの落とすお金は確実に下がっていくとの見方が支配的だ。
そもそも、訪日外国人観光客数の右肩上がりは続くのか。疑問視する声も少なくない。
「インバウンド観光客の動向は、海外情勢等により変動するリスクがあり、今後も安定的に増加していくか不透明である」(横浜や札幌からの報告)
日銀の報告書からは、経済効果の鈍化だけでなく、「4000万人の訪日客」も皮算用になる可能性が透けて見えてくる。
(文=黒羽米雄/金融ジャーナリスト)
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