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携帯ショップのヒドすぎる実態…高齢者に不要な商品買わせる、顧客アンケートを店員が記入

文=編集部

「確かに、アンケート結果は点数化されて、店舗ひいては個人の評価につながるので非常に重要です。キャリア(携帯電話会社)ですべてチェックされ、店舗では顧客名などが伏せられた状態で確認することができます。しかし、回答方法を記載した書類を渡したり、口頭で『自分の評価につながるので……』と言ったりする程度はありますが、露骨に回答内容を指示するようなことはありませんでした。

 テクニックとしては、たとえば機種変更のお客さんに『一度に操作を覚えるのは大変ですよ』と言って翌日の再来店を促すというものがありました。翌日も来てくれたら、そこでアンケートに答えてもらうように仕向けるのです。さすがに、スタッフの目の前で『不満』などを選ぶ人は少ないので効果的でした。また、『あなたが答えてよ』とスタッフに回答させるお客さんもいましたが、そのときはありがたく『大変満足』などにしていましたね。

 アンケートの回答は純粋に参考になるものも多く、内容によってはキャリアから表彰されたり店舗に貼り出されたりするので、スタッフのモチベーションに大きくかかわってきます。そのため、もし『いいスタッフだな』と思ったら、ぜひその旨を書いてほしいですね」(A氏)

ノルマ達成のために自腹でスマホ契約も

 アンケートはショップやスタッフの評価を左右するだけに、件のauショップが必死になるのもわかる気がするが、裏工作がバレてしまっては元も子もないだろう。また、A氏は成績がピンチのときの“隠し玉”として「家族契約」を挙げた。

「店舗の成績が悪いときは、点数稼ぎのために家族に契約してもらってアンケートに答えてもらうこともありました。これは、契約件数に関しても同じです。月のノルマとして新規契約100件、商戦期には200件が課せられましたが、家族の契約をいざというときの“隠し玉”として温存しているスタッフは多いと思います。

 それでもノルマにギリギリ足りないときは、スタッフが自腹で契約することもありました。私も、それでスマートフォンやフォトパネルを買ったことがあります」(同)

 総務省によると、2015年度末時点で携帯電話の加入契約数は約1億5648万で普及率は123.1%。今や単純計算で1人1台以上を持つアイテムとなったことで、ショップには老若男女さまざまな人が訪れるという。

「他店でスマホとセットで128GBのSDカードを買わされたというお年寄りのお客さんが来たことがあります。そのスマホには32GBの内蔵メモリがあるので、まったく必要ないはずなのに……。また、転売目的なのか、SIMカードのみを大量に契約する中国人や、明らかに偽造のペラペラの健康保険証で契約しようとする人もいました」(同)

 こうした事例があったため、キャリア側も本人確認に関するルールを厳格化するなど対策を打っているというが、今後も携帯ショップをめぐる問題は尽きることがなさそうだ。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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