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ブックオフ経営危機、ビジネスモデル終焉か…無料電子コミック台頭で存在意義喪失

文=深笛義也/ライター
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リユース家電販売に活路

 厳しい市場環境に置かれたブックオフだが、このまま衰退していくのだろうか。

ヤフーや大日本印刷、講談社、小学館、集英社などが資本参加していて、経営母体としては、しっかりしているといえます」(同)

 新刊を出す出版社と、新古書を売るブックオフとは、敵対関係ともいえる。大日本印刷にしても、古書の売買からは1円の利益も得られない。なぜこうした企業が資本参加しているのか。

「新刊をあまり早めに売らせないなど、いろいろな思惑があって、経営に口を出せるようなかたちを取りたいのだと思います。中古本業界がここまで大きくなったので、新刊市場になるべく影響を与えないようなハンドリングをしたいという考えがあるのでしょう」(同)

 ブックオフは、どのような生き残り戦略を描いているのか。

「家電にシフトしようとしています。リユース家電の販売は、アマゾン、楽天市場、ヤフーなどが扱っていますが、飛び抜けた一強がいない。ブックオフはヤフーと資本提携したということもあって、一強を目指そうとしているのです。そのために人を増やして店も増やそうとしたのが、前期の赤字の一番の理由です。売上は予想通りだというので、今後は黒字に転換していくかもしれません」

 ブックオフから足が遠のいているうちに、いつの間にかリユース家電店になっていたというのも、なんだか寂しい気がする。
(文=深笛義也/ライター)

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