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東芝、自社に「都合が悪い」監査法人変更に重大な疑念…近づく上場廃止のXデイ

文=編集部

「残るのはトーマツとあずさだが、共に買収企業の資産査定などで東芝と過去に取引がある。『利益相反』になる恐れがあるので、通常では引き受けない」(関係筋)

 東芝の社外取締役で社内の監査委員会委員長を務める佐藤良二氏は、トーマツの元CEO(包括代表)である。トーマツが太陽の弱点をカバーするリスクはかなり大きい。中空麻奈・BNPパリバ証券投資調査本部長は、4月27日付毎日新聞でこうコメントしている。

「新監査法人から適正意見を得られたとしても、東芝は(PwCあらたに)疑問視された点をどのように説明し、納得させたのか、公表する必要がある」

 東芝の会計基準は米国基準であり、準大手の太陽が米国会計基準の監査に弱い場合、東芝の会計基準が日本基準に変更される可能性もある。その場合、作業量はさらに増えることになり、17年3月期連結決算の発表はさらに数カ月単位で遅れる可能性が高まる。5月中の発表が延期となれば、東京証券取引所による東芝の上場廃止という処分も現実味を帯びてくる。
(文=編集部)

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