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パナソニック、2期連続巨額赤字の元凶と津賀改革の行方 中村路線との決別なるか?

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立石 津賀さんが言っているBtoBは、いわゆる法人営業、つまり法人に個人向けPC 「レッツノート」を売るというような話です。でもそれは、ビジネス一般でいうBtoBではない。例えば、ソニーは放送局にカメラや編集機器を一括して納入し、さらにそのメンテナンスまでも請け負っています。だから互換性などの問題もあって、競合はなかなか入り込めないわけですよ。つまり、システムを一度入れたら簡単には競合相手に切り替えられないということが、BtoBの強みですよね。津田さんが言っているBtoBは、それとは違います。

–本書の中で「復活のカギを握るのはテレビしかない」と書かれていますね。

立石 日本の家電メーカーの強みは、高い映像技術です。その映像技術が集約されているのがテレビです。津賀社長の言うデジタルサイネージの映像技術も、テレビから生まれたわけです。だから、プラズマテレビはやめてもよいが、テレビはやり続けなければいけません。日本の家電メーカーが中国や韓国のメーカーに負けたのは、テレビで負けたというよりも、マネジメント力で負けたわけです。つまり、パナソニックに限らず、ソニーもシャープも、シェアナンバーワンを目指したでしょう。それが間違いでしたね。シェアを取るためには、どうしても薄利多売になります。そして、そこは物量作戦の体力勝負です。そういうことができるのは、中国と韓国しかありません。

 もうひとつは、「テレビは家電の王様」といわれるように、消費者はテレビを買うから、ブルーレイやエアコンなど他の製品も買うわけです。テレビにはそういう波及効果があります。だからこそ販売店は、テレビを売りたがるわけです。でも、津賀社長は、テレビはもはやPCなどで見られる時代なので中核事業ではなく、何年かのサイクルで買い換える「白物家電と同じになった」と発言しています。それを聞いたときには、家電メーカーのトップがそういうことを言っていいのかと驚愕しました。一般生活者の目線で見なければいけないのに、なんの教育も受けないで出てくるからそうなるのです。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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