今の時期は、特別な冬を演出する期間限定のイベントが開催中だ。大展望台2階で投映されているプロジェクションマッピングのテーマは「CRYSTAL TOKYO TOWER」。なんと展望台の中に雪が降り、夜景をバックにダイヤモンドダストが出現する演出も。
また、正面玄関前には、高さ約12mのメインツリーを中心に、東京タワーのシンボルカラーでもあるオレンジ色をテーマにしたウィンターイルミネーションが飾られている。
このような演出や季節ごとのイベント、さらにインバウンド(訪日外国人観光客)効果もあって、観光客は着実に増え続けているという。
フットタウン2階にある、昔ながらの土産店が並ぶ「東京おみやげたうん」。ちょっと懐かしい雰囲気が残るこのエリアも、外国人観光客に受けがいいそうだ。
「いわゆる“ザ・東京”といった、日本人から見るとベタな土産物が喜ばれているようです。『東京おみやげたうん』は売り上げが落ち込んだ時期もあったのですが、近年はインバウンド効果の恩恵を受けていますね。
ちなみに、フットタウン3階の「東京ワンピースタワー」や「アニメイトJMA東京タワー」など、日本の人気コンテンツであるアニメをテーマにした施設が充実している点も、外国人観光客に受けがいい要因かもしれません」(同)
一方、東京都心部に住む人々にとって、東京タワーは当たり前に存在しているものであり、いつでも行くことができるものだ。そのため、都内近郊で暮らす人たちの呼び込みが重要であるという。
「そこは、我々にとって大きなテーマです。観光スポットというイメージだけではなく、フラッと立ち寄って楽しんでもらえるコンテンツを提供することが大事だと思っています」(同)
東京タワーの2つの展望台は、現在リニューアル工事中。今後、まったく新しいイメージに生まれ変わるという。
そして、3年後に迫った東京オリンピック・パラリンピックでは、“東京のシンボル”としてさらに世界中の注目を浴びるに違いない。そのとき、東京タワーがどんなサプライズを見せてくれるのか。今から楽しみだ。
(文=中村未来/清談社)