数多のメーカーのなかから呉尾氏が推すのは、国内メーカーだ。
「海外メーカーのすべてが良くないわけではありませんが、道路環境は国によって違います。日本で使う以上は国内メーカーのほうが安心感があります。保証などの面を考えても、国内メーカーを選ぶのが無難でしょう。ただ、注意しなければいけないのは、ここ2~3年以内に新規参入した企業が多いこと。そのあたりの見極めが重要ですね」(同)
呉尾氏が信頼できるメーカーとして挙げるのは、国内市場のトップ3である「ケンウッド」「コムテック」「ユピテル」。これに、老舗メーカーの「アサヒリサーチ」を加えた「4社から選ぶべき」と呉尾氏は断言する。
「特にアサヒリサーチはレンズの質が良く、質実剛健なつくりで人気が高い。その信頼性の高さから、警察車両など官公庁でも採用されるほどです」(同)
おすすめのドライブレコーダーベスト3!
これらの要素を踏まえて、「おすすめのドラレコ・ベスト3」を紹介しよう。
【3位】
コムテック「ZDR-015」(参考価格:3万円前後)
「国内メーカーでは数少ない、前方と後方をフルHDで録画できる2カメラタイプ。2台設置を検討中の人にはおすすめです。オプションの配線ユニットを購入すれば、駐停車時でも作動する駐車監視機能を使用できます」(同)
【2位】
アサヒリサーチ「Driveman720α+」(参考価格:1万6000円前後)
「アサヒリサーチのブランド『Driveman (ドライブマン)』の低価格モデル。自然で美しい画質にこだわりを持つメーカーのため、HDR機能はあえて搭載していませんが、補正なしでも鮮明な動画が撮影可能です」(同)
【1位】
ケンウッド「DRV-325」(参考価格:1万5000円前後)
「必要な機能を絞り込んだケンウッドのスタンダードモデル。ボディがコンパクトな上に直感的な操作ができるインターフェイスなので、初めてのドラレコとしては最適です。1万円台半ばというお手頃の価格も魅力」(同)
この3モデルより安価なドラレコは数多くあるが、事故時にしっかり撮影できることを重視すると、1万円以下の安すぎる製品は対象外となる。念のためにいうと、高価だからといって事故時の映像に大きく差が出るわけではない。必要な機能を絞り込めば、高性能すぎるドラレコは必要ないのだ。
あおり運転に限らず、ドラレコはいざというときに身の安全を守ってくれる大切な装備。それだけに、しっかりとした基準をもって選びたいものだ。
(文=鉾木雄哉/清談社)