コメダ珈琲店の意外な「本命商品」とは?ドトールの4倍を誇る○○
今や「良いモノやサービスを提供すれば売れる」「安くすれば売れる」という時代ではなくなった。資金や設備が整った大企業ですら苦戦を強いられているなか、個人商店や中小企業も無策のままの経営では立ち行かなくなっている。
会社や事業の規模の大小にかかわらず、戦略は必要だ。その戦略の中核を成すのが「儲かる仕組み=ビジネスモデル」である。モノ余りの現代にどうやって売って儲けるかは、「ビジネスモデル」のつくり方次第だといっても過言ではない。
そんなビジネスモデル構築のノウハウを、『すぐに1億円 小さな会社のビジネスモデル超入門』(ダイヤモンド社)から紹介していこう。
著者の高井洋子氏は、株式会社Carityのトップコンサルタントとして辣腕を振るい、800社以上の経営者や経営幹部が集う「No.1ビジネスモデル塾」の講師も務める、ビジネスモデル構築や経営戦略のスペシャリストである。
第4回となる今回は、成功しているビジネスモデルの実例を紹介し、儲ける仕組みをどのように構築しているかを解説する。
「ガンダム豆腐」ブームの裏で光った戦略
成功しているビジネスモデルにはさまざまなパターンがあるが、その多くは「集客を目的としたおとり商品・サービス」「顧客を囲い込むリピート戦略」「継続的に売り上げを出す本命商品・サービス」という点が見事に練り込まれている。
相模屋食料は、ガンダム豆腐がはやっても生産量をセーブしていたという。しかし、はやり物のガンダム豆腐を店頭に並べたいスーパーマーケットは山ほどある。そのとき、同社は「『ほかの豆腐や油揚げ、厚揚げを置いてもらえるなら卸します』と交渉して、スーパーの棚を確保していったのではないか」と高井氏は述べている。
つまり、ガンダム豆腐が「おとり」で、スーパーの棚が「本命」ということだ。はやりが一過性であることを理解しているからこそ、あえてそれを「おとり」にして成功したビジネスモデルといえるだろう。
住宅販売やファイナンシャルプランニング業などを手がける大分県のGOEN株式会社も、ユニークな「おとり」で集客をしている。
同社の「おとり」は、4歳から10歳の子どもを対象にお金の大切さや親への感謝を伝えるマネーセミナーだ。そして、子どもたちが学んでいる間に親はマネー相談会に参加する。そこで、「本命」となる住宅の販売を行っているのだ。
4歳から10歳の子どもを持つ親は、これからマイホーム購入を検討する人が多い層だ。そこで、マネーの話から賢い住宅ローンの選び方をレクチャーして住宅販売につなげるのだ。しかも、子どもに「お金のことを勉強させたい」と思っている親は、真剣に相談し検討してくれるという。これは、顧客の属性を見極めた「おとり」の好例といえるだろう。
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