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ライザップ、「利益かさ上げ経営」で巨額有利子負債

文=編集部
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「名伯楽」になるのか

 松本氏は伊藤忠商事出身で、医療機器メーカーのジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人の社長を経て、09年にカルビーの会長兼CEOに就任。高コスト体質にあえいでいた同社を立て直し、17年3月期まで9期連続で最高益を達成した。売上高を2倍、営業利益は3倍に成長させた。

 地味な存在に見えるが、クロウト好みの「プロ経営者」だ。実績から見ればスーパースターといえる。

 3月27日、カルビーが松本氏の退任を発表すると、同社の株価が3780円から一気に7%近くも下がったほどで、翌28日の年初来安値は3370円。ちなみに、5月31日の終値は3970円である。

 退任を発表した日、松本氏が「新たな挑戦の場を求める」と発言したことから、すぐ多数の会社からオファーがあった。その中から次の舞台として選んだのはRIZAPグループだった。

 瀬戸氏は松本氏に7回も面会して、招聘を承諾してもらったという。松本氏は6月20日付でカルビーを退職し、4日後にはRIZAPグループへ移籍する。

 RIZAPグループは「結果にコミットする」をキャッチコピーとするトレーニングジムで成長してきたが、近年はアパレルのジーンズメイト、フリーペーパーのぱど、サンケイリビング、さらにJリーグの湘南ベルマーレを傘下に収めるなど、積極的にM&A(合併・買収)を繰り返してきた。

 18年3月期の連結決算(国際会計基準)は、売上高に当たる売上収益は前期比42.9%増の1362億円、営業利益は33.1%増の135億円、純利益は20.5%増の92億円。買収に次ぐ買収で、連結売上高は6年で10倍に急膨張した。

 RIZAPグループがこれまで傘下に収めたのは64社。このうち上場企業は9社。過去2年にM&Aを行った上場会社は、女性用体型補正下着のマルコ、生活雑貨のパスポート、ジーンズメイト、呉服の堀田丸正、ゲームソフトのワンダーコーポレーションなどだ。

 業績不振企業を手当たり次第に買収し、グループを急拡大してきた。多様性といえば聞えはいいが、なんにでも食らいつく“ダボハゼ商法”そのものだ。買収したのは、いずれも万年赤字などで引き取り手のない企業ばかりである。

BusinessJournal編集部

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