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「幻の焼酎」森伊蔵&伊佐美、中国で無断商標登録…異議申立を却下→一転して登録取消の理由

文=編集部
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オエノングループが焼酎業界再編の台風の目

 全国焼酎メーカーの17年の売上高をみると、上位50社のうち約6割が減収だった。帝国データバンク福岡支店が、売上高に占める焼酎・泡盛の割合が50%以上の企業を対象に、17年の決算の数字をまとめた。

【焼酎メーカーの売上高上位10社】(2017年)
順位(前年)、社名(所在地)、主な商品(原料)、売上高、前年比

1(1)、霧島酒造(宮崎)、黒霧島(芋)、682億円、4.9%
2(2)、三和酒類(大分)、いいちこ(麦)、464億円、▼2.6%
3(-)、オエノングループ(東京)、鍛高譚(紫蘇)、396億円、0.5%
4(3)、雲海酒造(宮崎)、いいとも(麦)、169億円、3.5%
5(4)、二階堂酒造(大分)、吉四六(麦)、155億円、▼3.1%
6(6)、濱田酒造(鹿児島)、海童(芋)、132億円、▼3.2%
7(5)、薩摩酒造(鹿児島)、さつま白波(芋)、118億円、▼9.2%
8(7)、若松酒造(鹿児島)、薩摩一(芋)、74億円、0.9%
9(8)、高橋酒造(熊本)、白岳(米)、69億円、▼4.4%
10(9)、本坊酒造(鹿児島)、桜島(芋)、68億円、▼4.8%
(帝国データバンク福岡支店調べ。▼はマイナス)

 10社のうち9社は、「焼酎王国」九州の企業が名を連ねる。霧島酒造が6年連続1位。同社は1916年創業の芋焼酎メーカーだが、長く低迷していた。そんな状況を一変させたのが、98年に発売した「黒霧島」だ。仕込みに白麹を使う焼酎が97~98%を占めていた時代に、黒麹を使い、さらに当時の食品業界ではタブーとされていた黒いラベルを採用。味の良さと、目を引くデザインでジワジワと売り上げを伸ばしてきた。

 売り上げを爆発的に伸ばしたのは、ナインティナイン・矢部浩之のひと言だった。2002年秋のテレビ番組の企画で矢部が「うま~!」と絶賛。すると、翌日から3日間で前年の1カ月分が売れた。こうした人気は一過性に終わるものだが、「黒霧島」はそうではなかった。健康志向が高まるなか、テレビ番組が芋焼酎を取り上げ、さらに芋焼酎ブームは黒麹ブームを生み出した。

 ここから第3次本格焼酎ブームが起き、その波に乗り「黒霧島」の売上高は2ケタ増の急成長を遂げた。12年、9年連続トップだった麦焼酎「いいちこ」の三和酒類から首位の座を奪い、以来、トップを独走している。

 主力の黒霧島が関東や関西の大都市部で売り上げを伸ばしたほか、生産量が少ない紫芋を使った「赤霧島」やフルーティーな「茜霧島」も売り上げに貢献した。

 2位は麦焼酎「いいちこ」の三和酒類。1980年代前半の第2次焼酎ブームを牽引したことで知られる。当時、「缶チューハイ」に代表される酎ハイが人気を集め、甲類焼酎の消費量が飛躍的に伸びた。この時代、乙類市場の中心だったのが、麦焼酎の代表銘柄「いいちこ」だった。「下町のナポレオン」のキャッチフレーズで一躍有名になり、売り切れが続出した。第2次焼酎ブームは麦焼酎ブームだった。だが、近年は、芋焼酎に押されて苦戦している。

 3位はオエノングループ。酒類の総合メーカー、オエノンホールディグス(HD)では、傘下の合同酒精、福徳長酒類、秋田県発酵工業の3社が焼酎を製造している。3社の焼酎事業の売上高「有価証券報告書記載のセグメント別アイテム(主要製品)別の販売実績」を集計したもの。2008年以降、連結売上高に占める焼酎の比率が5割を下回っており、集計対象外となっていたが、10年ぶりにランキングに復帰した。

 北海道の地焼酎として発売した紫蘇焼酎「鍛高譚(たんたかたん)」を全国的にヒットさせた。

 オエノンHDは、梅酒で知られる合同酒精を母体とする持ち株会社。清酒や焼酎メーカーを次々と買収して総合酒類企業となった。今後、焼酎メーカーの買収を進め、焼酎業界再編の台風の目となるとみられている。

焼酎の復活はSNS映え

 焼酎ブームといわれた2000年代半ばは、芋や麦など原料の風味が強く出る本格焼酎が市場を引っ張った。しかし、国内の焼酎消費量は07年度(100万キロリットル)をピークに減少が続き、16年度は83万キロリットルと17%減少した。

 若者を中心とした酒離れが指摘されているが、それだけが原因とはいえない。ウイスキー(前年度比7%増)は缶ハイボール、リキュール(同1%増)やスピリッツ(同13%増)は缶チューハイや缶カクテルなど、割る手間がかからないアルコール飲料市場の拡大により、消費量が伸びている。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で存在が認知され、スマホ時代に人気を得たという側面もある。

 焼酎ブームをもたらしたのは、グルメ雑誌やテレビだった。SNS映えする焼酎が発信力を取り戻せば、第4次焼酎ブームが期待できるかもしれない。
(文=編集部)

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