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くら寿司、客離れが深刻…「捨てた魚を調理」動画投稿、騒動連発の裏に従業員教育の欠如

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント

 イメージ管理という点では「無添」騒動もそうだ。16年3月、ネット上の掲示板に、ひとりの匿名ユーザーが、屋号の「無添くら寿司」について「無添くらなどと標榜するが、何が無添なのか書かれていない。イカサマくさい。自分に都合のいいことしか書かれていない」と書き込んだところ、それに対してくら寿司が「社会的評価が低下し、株価に影響を与えかねない」としてプロバイダー業者に書き込みをした人物の個人情報の開示を要求したが、プロバイダー業者は「書き込みは意見・論評にすぎない上に真実だ」として開示を拒否、くら寿司がプロバイダー業者に開示を求めて東京地裁に訴訟を起こすという騒動が起きた。

 東京地裁は17年4月に「書き込みはくらコーポレーション(現くら寿司)の社会的評価を低下させるものではない。仮に低下がありうるとしても、書き込みには公益性があるため違法性はない」とし、くら寿司の訴えを退けた。また、「くらコーポレーションは4大添加物(化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料)以外の添加物の使用の有無はホームページなどで表示しておらず、書き込みは重要な部分で真実だ」と東京地裁は断じている。

 これはメディアによって大きく報じられた。それにより、4大添加物以外の添加物がくら寿司で使われている可能性があるということが世間に知れ渡ることになった。騒動化したこともあり、くら寿司のイメージは大きく悪化した。

 この騒動を機にくら寿司では客離れが目立つようになった。騒動前の14年11月~15年10月の既存店客数は前年同期比0.8%増とプラス、続く15年11月~16年4月も1.4%増とプラスで推移していたが、「イカサマくさい」との書き込みがあった後の16年5~10月は0.1%増にとどまり、判決が出た17年4月を含む16年11月~17年10月は1.6%減と一転してマイナスになってしまった。

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