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拡大するアジアのベビー市場、日本各社も攻勢で好業績、反日高まる中国でも人気

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 ユニ・チャームは市場が拡大している国にいち早く入り、シェアを獲得する戦略を採ってきた。先行して進出したインドネシアとタイでの紙おむつのシェアは60%を占めたが、中国には参入が遅れ、苦戦が続いている。

 今後、ユニ・チャームは世界最大のベビー市場であるインドでトップシェアを狙う。インドでの紙おむつ市場は「ハギ―ズ」を販売する米キンバリークラーク、「パンパース」の米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)とユニ・チャームの3強の争いになっている。

●反日感情根強い中国でも人気

 反日感情が根強い中国だが、中国人消費者の日本製品に対する信頼は厚い。特に乳幼児向け製品は、日本製が「安心できる」として大人気だ。ピジョンの哺乳瓶は高額にもかかわらず飛ぶように売れ、富裕層の間で確固たる地位を築いている。今や、中国全土の1万4000店でピジョン製品が扱われ、哺乳瓶のシェアは50%に達する。

 ピジョンの哺乳瓶は、その吸い口に人気がある。柔らかさと飲みやすさを母親の本物の肌に近づけたからだ。創業者の仲田祐一氏が、母乳が出る水商売の人ら1000人の乳房に触れ、理想的なキャップの吸い口をつくり上げたという逸話は有名だ。

 近年では、エコー画像で乳児が哺乳瓶を吸う口の動きを分析している。ピジョンの吸い口は新生児、1カ月、3カ月と、乳児の月齢に応じたものになっている。

 ピジョンの14年1月期の連結売上高は前期比19%増の774億円、営業利益は46%増の103億円となった。売上高と営業利益は過去最高を更新したが、中国事業が想定以上に伸びている。海外事業で全社売り上げの半分、営業利益は7割を稼ぎ出す勢いだ。15年1月期の売り上げは14年対比で9%増の845億円、営業利益は同12%増の116億円を見込む。

 ピジョンが中国に続いて着目したのがインド市場だ。ベビー市場は経済成長による市場拡大で中国など東南アジア諸国が先行したが、ここ数年はインド、パキスタン、バングラデシュの市場拡大に関心が高まる。所得向上と衛生意識普及の相乗効果で、ベビー市場が本格的に立ち上がろうとしているのが最大の魅力である。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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