資源ごみ回収で、自治体の収入金額はおいくら？なぜ金額非掲載？世田谷区に聞いてみた

—リサイクルによる売り上げのデータは、区のホームページには出ていませんが、その理由はなんでしょうか？

担当者　一つは、回収品を買い取る業者が入札になっているものもあったりしますので、そうすると、やはり金額の設定が難しいというところもありますね。

–それはどうしてですか？

担当者　例えば極端な話ですと、現在契約している業者さんが50円で買い取っているところを、30円で買い取る業者さんが出てきてしまい、結果的に30円でしか買い取ってもらえなくなると、区にとっては歳入が低くなりますよね。そうすると、業者さんにメリットになりますよね。

–なるほど。

担当者　あとですね、やはり数字だけがひとり歩きしないようにというのもありますね。

　一応、「なるほど」と言ってみたが、担当者の説明はいまひとつよくわからない。売り上げを公開すると、どうして業者のメリットになるのか。数字がひとり歩きするとはどういうことなのか。

　もう少し突っ込んで聞きたいところだったが、電話の向こうから担当者さんのいら立ちが伝わってきたので、とりあえずここまでにしておいた。最後にお礼を言って電話を切ろうとすると、こちらの言葉を最後まで聞くことなく、手荒く受話器を置かれた。やはり、かなりいら立っていたようだ。

　資源ごみのリサイクルとその収入の問題、掘っていくといろいろとおもしろい事実が出てきそうだが、夕方のニュース番組あたりで取材してもらえないだろうか。
（文＝山名宏和／放送作家）

＜近況＞
　1つ担当番組が終わり、1つ担当番組が始まる4月。テレビ全体を見ると、この春はかなりの数の新番組が始まる。しかし現時点で内容が固まっていないものも多数。果たしていくつの番組が秋を越えるのか。