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活気づくドコモ、iPhone効果の正体?乱売合戦による純増とサービス重視に潜む懸念

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●サービス重視戦略の懸念材料

 同社は12年以降、野菜宅配サービスの「らでぃっしゅぼーや」、レコード販売の「タワーレコード」、衣料品ネット通販の「マガシーク」、料理教室の「ABCクッキングスタジオ」運営を運営するABCホールディングスを相次いで買収するなど、M&A(買収・合併)を精力的に実施している。
 
 狙いは「サービス事業の拡充」だ。ソフトバンクやKDDIが手掛けていない自前サービス「dマーケット」により、データ通信料の増収とサービス事業収入拡大を目指している。実際、14年3月期通期のサービス事業の営業利益は、前期比32%増の700億円に達する見通しだ。

 だが問題はその中身だ。ドコモはサービス事業のターゲットユーザをスマホ初心者に絞っていることだ。自社の従来型携帯電話ユーザにスマホへの買い替えを勧める際の売りとして、「通販など便利でお得なdマーケットを利用できますよ」とアピールしてきた。証券アナリストは「これではサービス事業の利用者も限られる。さらに今後、ドコモiPhoneのユーザが増えれば、サービス事業は先細りの恐れさえある」と心配する。iPhoneならdマーケットよりもっと便利で多彩なサービスをネットで利用できるので、わざわざdマーケットを利用する必然性が低いからだ。

 iPhone参入で乱売合戦に巻き込まれ、サービス事業にも懸念材料を抱えるドコモ。士気高まる社内の活気は、いつまで持つのだろうか。
(文=福井晋/フリーライター)

BusinessJournal編集部

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