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●ターゲットを狭めることで“特別感”演出
なぜこんなにもコンセプトカフェが増えているのだろうか。まず、その要因のひとつには、消費者の目が肥えてきたことが挙げられるだろう。つまり、単に安いだけのもの(サービス)は受け入れられなくなってきているのだ。安かろう悪かろうでは見向きもされないという状況は、安さを売りにしているファストフード店が苦戦していることからも推察できる。
さらに、最近の消費者は“特別感”を求める傾向があるのではないだろうか。「文房具で遊べる」「落語を聞ける」などの付加価値は、それを求める消費者がいてこそ“特別感”が生まれるのだ。ターゲットを狭めることによって価値が高まっているといえる。
また「ミズカフェ」や「文房具カフェ」などは、そのコンセプトの関連事業を展開する企業が、カフェという間口を利用して、自社をアピールする狙いもあるだろう。休憩しているだけの客に対してさりげなく宣伝できるので、企業にとってはカフェ単体で利益が出なくてもメリットは多くある。
今後も、さまざまなコンセプトのカフェが生まれてくるだろう。
(文=千葉雄樹/A4studio)
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