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●繊細な味覚がスイーツの普及を後押し
戦後、本格的に普及されていった洋菓子。日本のスイーツ業界は西欧諸国に比べてずっと歴史が浅い。その中で日本がスイーツ大国になり得たのはなぜだろう。市田氏は「もともと日本人には、お菓子を食べる舌が備わっていた」と言う。
「日本人の舌は繊細で『ただ甘ければいい』というわけではなく、どんな甘さかまでこだわります。和菓子文化からもわかるように、お茶と合わせたり、目で見て楽しんだり、四季によって素材が変わったり……そのような感覚は日本人特有のものでもあります。食を大事にする国民性なので、スイーツが伝わった後も、それを消費する力があったのでしょう」(同)
さらに近年では、冷凍技術の進化や、通販での購入・お取り寄せが普及したことで、スイーツの選択肢も増えているようだ。
「最近はスイーツもファッション化していて、服のように季節によってトレンドがあるのです。外国のものもおいしければ広めていくという姿勢なので、市場に出回るスイーツの種類もどんどん増えていますし、これほど世界中のお菓子が食べられている国も珍しいですね」(同)
確かに、今はやりのパンケーキやポップコーンなど、注目のお店と聞けば長時間並んででも購入する消費者は多い。スイーツ大国日本は、パティシエたちの高い技術に加え、舌の肥えた消費者によって支えられている。
(文=松原麻依/清談社)
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