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小川浩のNew Vision(7月2日)

“衰退業界”雑誌社の人が、ネット業界から求められてる?本格化するメディアの構造変化

文=小川浩/リボルバー代表取締役CEO、シリアルアントレプレナー
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●高まる編集者の価値

 筆者が起こしたスタートアップ(ベンチャー企業)であるリボルバーは、オウンドメディア、すなわち自社サイトやアプリなど、ユーザーが自分たちの裁量でコントロールできるメディアを構築し、運営するためのプラットフォームを開発している。

 しかも、2014年のオウンドメディアとは、SNSでシェアされやすいコンテンツを簡単に配信できること、およびモバイル(=スマートフォン)で見やすいことを条件としており、ソーシャルオウンドメディア、と呼ぶべきかたちになっている。このソーシャルオウンドメディアは、静的なメディアであってはならず、できる限り毎日新たなコンテンツを生み出し、SNSでシェアしてもらうことで新たな消費者に情報を届け、サイトを訪れてもらわねばならない。つまり、上記条件を満たすためにもヴィジュアル化されなければならないのである。

 私たちは今、ソーシャルオウンドメディアを簡単につくれて、簡単に更新できる仕組みこそ手にしているが、そのメディアを編集し、運営するのは人間の操作にかかっている。つまり編集者、言い換えればソーシャルオウンドメディアのエディターの価値が今まで以上に高まっているのであるが、実のところ、企業にはあまりそういう人がいない。

 だからこそ出版社は、もしくはそこに勤める編集者は、ソーシャルオウンドメディアの担い手として、新しいビジネスモデル、ビジネスチャンスを見いだすことが可能だ。

 古い業界、衰退していく業界、と思うかもしれないが、逆にそこにある重要な資産に眼を向けて、デジタル化を考えることで、資産の有効化を図れるのである。
(文=小川浩/リボルバー代表取締役CEO、シリアルアントレプレナー)

小川浩/シリアルアントレプレナー

小川浩/シリアルアントレプレナー

シリアルアントレプレナー。著書に『ビジネスブログブック』シリーズ(毎日コミュニケーションズ)、『Web2.0BOOK』(インプレス)、『仕事で使える!「Twitter」超入門』(青春出版社)、『ソーシャルメディアマーケティング』(ソフトバンククリエイティブ/共著)などがある。

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