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小黒一正准教授の『半歩先を読む経済教室』(9月24日)

【提言】成長戦略としての政府不動産活用 全情報開示し国民から売却要求受ける英国の事例

文=小黒一正/法政大学准教授
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 実際、14年6月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2014」、いわゆる「骨太方針」でも、以下の通り、国公有財産の最適利用の促進を目標に掲げている。このため、日本でも、政府不動産の有効活用を募集する専門サイトを立ち上げ、イギリスのような試みを進めてみたら、どうだろうか。

・以下、「経済財政運営と改革の基本方針2014」(2014年6月24日閣議決定)から抜粋

「(賢く使う観点からの取組)
 老朽化が進行しつつある既設のインフラについては、民間活力を最大限活用しつつ、ICTや新技術を開発・導入し、戦略的な維持管理・更新等を全分野について総合的かつ計画的に行うことにより、国民の安全・安心を確保するとともに、中長期的なコストの縮減・平準化を推進する。このため「インフラ長寿命化基本計画」に基づき、国や地方公共団体はインフラ長寿命化計画(行動計画)等の策定・実施を加速する。その中で、インフラの情報のデータベース化と分野横断的な共有、メンテナンスサイクルの構築や更新等の機会を捉えた用途変更・集約化等の取組を進めるとともに、中長期的な維持管理・更新等のコストの見通しを明確化する。また、既存のインフラネットワークの最適利用を図る。さらに、地域における公的施設について、国と地方公共団体が連携し国公有財産の最適利用を図る。特に、インフラの多くが地方公共団体により管理されていることから、公共施設等の総合的かつ計画的な管理を内容とする「公共施設等総合管理計画」の策定・実施を行う地方自治体に対して国の支援を重点化するなどメリハリ付けを行うとともに、必要な知見やノウハウを提供し、人員・技術面の支援を行う」

(文=小黒一正/法政大学准教授) 

小黒一正/法政大学教授

小黒一正/法政大学教授

法政大学経済学部教授。1974年生まれ。


京都大学理学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。


1997年 大蔵省(現財務省)入省後、大臣官房文書課法令審査官補、関税局監視課総括補佐、財務省財務総合政策研究所主任研究官、一橋大学経済研究所准教授などを経て、2015年4月から現職。財務省財務総合政策研究所上席客員研究員、経済産業研究所コンサルティングフェロー。会計検査院特別調査職。日本財政学会理事、鹿島平和研究所理事、新時代戦略研究所理事、キャノングローバル戦略研究所主任研究員。専門は公共経済学。


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