面接で「採用したい」と思わせる学生の9割が女性?
元外資系部長、ユニクロ元マネージャーであり、現在『とくダネ!』(フジテレビ系)コメンテーターとしてもお馴染みの田中雅子氏。長年現場のマネジメントにたずさわり、数々の全社プロジェクトを成功させ、企業成長を支えてきた田中氏が、ビジネスパーソンが自らをリーダーに成長するためにやるべきことを指南する。
「草食系男子」という言葉がありますが、今の若い世代をみると、男性と女性では対照的なイメージを私は持っています。
まず。男性のほうは、元気がなくなっているような気がするのです。一方、女性は元気な人が多い。前回、女性特有の問題について私なりの意見と経験を述べましたが、少子高齢化で労働力の中核をなす生産年齢人口が減っていく日本にとって、女性が活躍できる環境づくりは非常に重要です。そこに求められるのは、「オレの背中をみて育て」というオヤジマネジメントからの脱却です。
圧倒的に優秀でオーラがある、今の若い女性たち
仕事柄、さまざまな企業の教育研修や人事責任者と話す機会が多いのですが、若手社員であれば、圧倒的に男性よりも女性のほうが優秀でオーラがあるように感じます。それは、人事責任者によれば入社試験のSPI適性検査(筆記試験)にも表れているそうです。圧倒的に女性の点数が高い。女性のほうが男性よりも、就職活動に苦労していて一生懸命勉強しているからなのでしょうか。「面接でお会いする場合でも、女性のほうがしっかりしています。あくまでざっくりとした印象ですが、「欲しい」と思わせる学生の9割くらいは女性になってしまうかもしれません……。」という人事の方の話をよく耳にします。
もちろんデキない人は男女関係なくいますが、面接でも女性のほうが前準備をしっかりとやっているから、このような印象になるのでしょうか?。
研修でも、男性は腹から声が出ていない方が多い。女性のほうがはきはきとして、元気なんですね。一番感じるのは、「元気オーラ」があるかどうかです。若い人は元気のオーラが漲っているのです。「元気オーラ」とは、粗削りだけど、若さパワーみたいなものです。それが圧倒的に女性のほうが多くて、身だしなみもみんな気にしています。講師である私との会話も、「なんとか頑張って自分の言葉で話そう」という工夫がみられます。男性は、どこかの就活セミナーや教科書で習ってきたような同じことをいう人が目立つのです。個性を感じる男性が圧倒的に少ないんですね。
グッドジョブ基準とバカモノ基準
このように優秀な若い女性は、その後もすくすくと育成されて一人前のビジネスウーマンとなってほしいのですが、その前に立ちはだかるのが、残念ながらまだ企業の中核を占めるオヤジマネジメントをする上司たちです。オヤジマネジメントの人材育成のキーワードは、「オレの背中をみろ」。「仕事は盗め、教わるのではなく、自然と覚えろ」といった漠然とした育成方法では、せっかく優秀な若手のいい子たちの芽を摘んでしまうようなものです。
このようなオヤジマネジメントから脱却する魔法の言葉があります。