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結局、昭介氏は会長を退任し、出光は06年10月に東証1部へ上場を果たした。資本と経営を分離し、現在出光には出光家出身の取締役は1人もいない。
●東燃ゼネラル争奪戦
これまで音なしの構えだった出光が再編に打って出た。経済産業省は14年1月に施行された供給過剰を解消する「産業競争力強化法」を石油業界で初めて適用することを決めた。官主導による石油再編への口火である。
真っ先に動いたのが石油元売り4位の東燃ゼネラル。5位の昭和シェルに話をもちかけたが経産省が外資同士の合併に難色を示し、頓挫した。その後、昭和シェルの相手として浮上したのが出光だった。
出光は「ドアをオープンにして(再編を)検討している」と話し、昭和シェル以外とも交渉していることを示唆した。出光は東燃ゼネラルとの連携を模索している模様だ。
その東燃ゼネラルは、コスモ石油と千葉製油所を統合する基本契約を締結した。コスモ石油は東燃ゼネラルとの経営統合まで視野に入れているとの見方があるが、「この話はうまくいきそうにない」(業界関係者)との見方が強い。
大手5社のうち、結局残るのはコスモ石油と東燃ゼネラルの2社だ。出光とJXHDの両陣営による、東燃ゼネラル獲りの綱引きが始まっている。出光は石油業界再編の主役に躍り出てきた。
(文=編集部)
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