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円相場が15日の東京外国為替市場で一時1ドル=153円96銭に下落した。11日に1990年6月下旬以来となる153円台前半に急落した後も下げ止まらず、約34年ぶりの安値を12日に続き更新した。政府・日銀による為替介入への警戒感が強まる中、米国の早期利下げ観測の後退に伴う日米金利差を意識した円売り・ドル買いが進んだ。15日午後5時現在は153円89~91銭と前週末午後5時と比べ65銭の円安・ドル高。
15日早朝の取引では、イランによるイスラエルへの報復攻撃を受けたリスク回避目的の円買いも見られたが、日米金利差に着目した円売りで再び値下がりした。
鈴木俊一財務相は15日午後、外為市場の動向について「しっかりと注視している。万全の対応を取りたい」と財務省内で記者団に語り、円安の進行をけん制した。
市場関係者は「円安がどこまで進めば為替介入が行われるのか、市場が探っている」(銀行系証券)と指摘。「155円が次の心理的節目として意識される」(大手邦銀)という。
日米金利差を左右する米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始時期は、10日の3月の米消費者物価指数発表をきっかけに6月から7月以降に先送りされるとの予想が優勢となった。物価が高い伸びを示し、米国のインフレ再燃懸念が強まったためだ。一方、日銀はマイナス金利政策を3月に解除した後も「緩和的な金融環境が継続する」との姿勢を示す。このため低金利の円を売って高金利のドルを買う動きが進みやすくなっている。(了)
(記事提供元=時事通信社)
(2024/04/15-18:10)
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