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さらに、同ドラマはエンディング以外もスッキリできなかった。優里は合コンで知り合った青年・安西(小関裕太)と関係を持ってしまい、それをネタに横溝に脅されていたのだが、家族への罪悪感を募らせ、菜美にすべてを話した後で「旦那に、正直に全部話したほうがいいかな?」と、相談。すると、菜美は「優里さんは、もう十分に罰を受けたと思います。それに私の経験から言うと、ちょっとくらい秘密があったほうが夫婦生活は燃えると思います」などと言い、優里もそれを受け入れた。
女同士の友情をベースに“美談”のように描かれたが、まるで「女って、こういうところがあるよね」みたいな描かれ方をしたことにモヤモヤする。また、たしかに優里は痛い目に遭ったし、本当に反省していると思うけれど、それと家族がこの先ずっと騙されて生きていくのは別問題なので、菜美のセリフには愕然とした。菜美は“正義感が強い”という設定のわりに、実際は友達に甘々で不倫を秘密にするし、第6話でも殺人を犯した主婦仲間を街から追い出しただけで公にはしなかったし、なんだかブレブレのキャラクターだったように思う。
数字的には大成功だとしても、視聴者にとっては非常に消化不良のドラマだったといえそうだ。
(文=美神サチコ/コラムニスト)
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