日本のバラエティ界が誇る長寿番組といった場合に、『金曜 ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)を挙げて異論を挟む方は少なかろう。『めちゃめちゃイケてる』や『とんねるずのみなさんのおかげでした』(共にフジテレビ系)などの番組が続々と終わりを迎え、芸人をメインとしたバラエティ番組としては“最後の牙城”ともいわれるこの番組だが、いまやこの番組も、岐路に立たされている。
もともと深夜枠だった『イナズマ! ロンドンハーツ』の放送が始まったのは1999年4月。2001年には『ロンドンハーツ』のタイトルでゴールデン帯(毎週火曜21時~)に昇格し、2016年からは『金曜 ロンドンハーツ』(毎週金曜21時~)にリニューアル、現在も放送が続いている。足かけでいうとちょうど丸20年の歴史を持つ同番組だが、この4月から「毎週火曜23時20分」に放送枠が移動することが、2月末に突如発表された。つまりは、ゴールデン枠から深夜枠への“降格”である。
足かけ20年の長寿番組に、いま何が起こっているのか? ある放送作家は次のように分析する。
「“丸20年目のリニューアル”などといわれてますが、視聴率不振による事実上の降格であると見て間違いありません。だからなのか、業界内で『どんなふうにリニューアルされるのか』がまったく伝わってこないんですよ。一説には、開始当初の『イナズマ! ロンドンハーツ』時代のような“素人いじり”をメインとした番組になるのではないかともいわれてますが、コンプライアンスが叫ばれて久しい昨今、素人をメインに据えることほど面倒くさいものはありません。
私は、深夜帯にありがちなトーク番組になるのかな、とも思っていたのですが、兄弟番組の『アメトーーク!』がいまだに好調なので、それもなかなか難しい。そもそも『視聴率が悪いのに、人気芸人のギャラが高騰しているために制作費が圧迫されている』というのが降格の理由でしょうから、なんらかのマイナーチェンジは当然行われるはずです」