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牛窪恵の女ゴコロがブームをつくる! 第5回「ひとり寝妻」

夫婦別寝は、「離婚」「夫のアホ化」を防止してくれる!?

文=牛窪恵
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 まず数字で見ても、夫婦別寝は“夫”より“妻”が希望するケースのほうが多い。

 たとえば少し古いが、あるマーケティング会社による「寝室についてのアンケート調査」(07年 エムパック調べ)。これによると、

・「別(寝)を言い出した割合」:妻=25%、夫=9%
・「別(寝)へ移動した割合」 :妻=42%、夫=35%

 で、どちらも“妻から”が、夫を上回った。

 また、パラマウントベッドが行った「睡眠に関するアンケート調査」によると、パートナーと別の寝室で寝る「ひとり寝妻」は、年齢が上がるにつれて増える。

その割合は、

・20代=1割弱(9.4%)/30代=2割弱(16.8%)
・40代=2割強(23.2%)/50代=3割強(31.0%)

 で、40代では4組に1組、50代で3組に1組にまで及ぶのが現状だ。

goodnightmap02z.jpg出典:09年 パラマウントベッド「睡眠に関するアンケート調査」

 さらに、「同じ寝室でも、別々のベッド(布団)」となると、その割合はさらに多い。30代で3組に1組以上、40代では半数近くにまで達する。
 
 もっとも、いまは「共働き夫婦」が主流だ。

 それぞれの仕事や子どもの送り迎えなどで、夫婦が一緒に寝起きする“ラブラブ生活”を続けるのは、結構しんどいだろう。

 先のマーケティング会社の調査でも、「夫婦別室(寝)」のきっかけは、2位が「いびきや寝返りなど、配偶者への不満」、1位が「生活リズム(時間帯)の違い」だ。

 それに、日本の働く女性は、「世界一睡眠不足」らしい。

goodnightmap03z.jpg出典:総務省統計局・EU各国の睡眠時間調査<06年>

 見て分かるとおり、日本の「有業女性」の睡眠時間は「1日あたり7時間33分」と、世界一短い。最大の理由は、たぶん他国に揶揄されるとおり、「日本の男性が、まだまだ妻の家事や育児を手伝っていないから」。

 もっとも、日本の有業男性だって、妻より20分しか多く寝ていない(7時間52分)。たった20分で「あなたはたっぷり寝てるでしょ」と非難されるのも、夫として納得いかないだろう。

 それぐらいなら、スペースさえ許せば「夫婦別床」、あるいは「夫婦別寝」にトライするのも悪くない。

 さらに。実は「夫婦別寝」がもたらす大きなプラス効果が、3つもあるのだ。

牛窪恵

牛窪恵

マーケティングライター、世代・トレンド評論家、有限会社インフィニティ代表取締役。1968年、東京都生まれ。日本大学芸術学部映画学科(脚本)卒業後、大手出版社に入社。5年間の編集およびPR担当の経験を経て、フリーライターとして独立。2001年4月に、マーケティングを中心に行う有限会社インフィニティを設立。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系列)、『キャスト』(朝日放送系列)、『あさナビ』(テレビ朝日系列)などに出演中。トレンドやマーケティング関連の著書が多数あり、「おひとりさま(マーケット)」(2005年)、「草食系(男子)」(2009年)は、新語・流行語大賞に最終ノミネートされた。近著は『アラフォー独女あるある! 図鑑』(扶桑社)。

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牛窪恵【公式ブログ】

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