セリア、大不評な“買ってはいけない”商品5選…全然使えない、大惨事起こる懸念

「セリア」といえば、安価で高品質な生活用品・便利グッズを数多く取り揃える100円ショップ業界でも、「ダイソー」「キャンドゥ」に並び、業界の大手3社に名を連ねる人気のブランドだ。

　その躍進は1985年の創業から数年後、1990年代前半のバブル崩壊時代に始まる。世の中の節約ブームと100円ショップの安価な商品ラインナップが見事にハマり、人気を博したのである。その後、着実に成長を続け、2019年3月末時点で直営店1543店、FC店49店舗にまで拡大を果たしている。

　さて、そんなセリアには、100円ショップ業界のなかで“デザイン性に優れている”というブランドイメージがある。これは商品の優れた機能性はもちろんのこと、デザイン面でも「日常を彩る」という企業コンセプトの通り、シンプル＆モダンなイメージを推進してきたゆえだろう。

　しかし、100円ショップといえば、残念ながら“安かろう・悪かろう”の商品が少なくないのも事実。いくらデザインがよくても、使い物にならなくては意味がない。そこで今回はセリアの商品から、「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が独自リサーチをし、「この秋、買ってはいけないセリアのグッズ」を5品厳選。涼しく活動的になってくる今年の秋、買えば買うだけ損しかねない要注意商品をぜひ確認してみてほしい。

【この秋、買ってはいけないセリアのグッズ5選】

BBQトレー モンターニュ／110円（税込、以下同）

　涼やかになったこの季節、家族・恋人・友人たちとキャンプやBBQに出かける人も多いことと思う。そして、立食になりがちなこうした場面で活躍するはずだったのが、「BBQトレー　モンターニュ」だ。

　絵画のパレットのように、指をはめ込むことのできる食器プレートである本商品。お皿、ドリンクホルダー、タレ入れ、箸置きなど、さまざまなアイテムがひとつになった、一見すると便利な商品だが、欠点も多い。

　まず、肝心の指入れ部分だが、穴の向きがプレートの中心に向いていないため、バランスを取ろうと指をズラすと穴の形とズレてしまい、指の付け根が痛くなってしまうのだ。またロゴが有名キャンプブランドの「パタゴニア」に似ているのだが、アウトドア好きの方には「パタゴニア」でないことはすぐに見抜かれてしまうため、使用が少々気恥ずかしくなるという点も減点ポイントである。

ちょい混ぜマドラー／110円

　食欲の秋のこの季節、自宅で料理にチャレンジ――、なんて場面もあるだろう。この「ちょい混ぜマドラー」は、そんな料理シーンに便利なアイディアグッズという触れ込みだが、その実用性には疑問を禁じえない。

　そもそもだが、卵やドレッシングをかきまぜるのにわざわざ専用道具を使うだろうか。メレンゲやホイップクリームなど本格的な撹拌が必要なときは泡立て器が必要だろうが、それ以外のちょっとしたかき混ぜの場面では菜箸などで充分なように思う。

　おまけに、先端部分が三つ又風の構造になっているので、食洗機の対応が不可となっており、洗いづらいのも難点。110円という安価に釣られて買ったはいいものの、無用の長物となる危険性が大なアイテムなのだ。

ステンレスキッチン手袋ハンガー／110円

　秋の味覚を味わおうと自炊の機会が増える人も多いだろうが、忘れてはいけないのがその後の片付け。特にキッチンなどの水周りは常に清潔＆整理整頓を心がけたいもの。そんなときに便利という触れ込みの「ステンレスキッチン手袋ハンガー」だが、問題点も多いようだ。

　吸盤からステンレス製のハンガーがV字に伸びているこの商品。洗い物に使う手袋や牛乳パック、水筒などを干すアイテムで、シンクの側面に貼り付けて使うそうだが、購入者からの不満の声が多く挙がっているのである。

　それは、水が飛び散るシンクでは吸盤が剥がれやすくなってしまうというもの。また、ハンガーの片方にだけ干していると、バランスが崩れて倒れてきてしまうというのだ。干そうと思ったものがびしょ濡れのシンクに倒れ込むのでは、本末転倒な商品と言える。

Wリングノート／110円

　涼しくなってきたこの季節、頭もさえて資格試験の勉強などにも精が出るというもの。さて、そんな勉強シーズンに欠かせない筆記具の代表格であるノートだが、セリアのノートは色々困ったポイントも多いようだ……。

　この「Wリングノート」は、一見するとコンビニなどで手に入るリングノートと大差がないように見えるが、ページをめくってみるとその110円という安さの理由が見えてくる。そう、紙が薄いのだ。それゆえ、書き方次第では裏写りすることもあるという。

　デザインはさすがのセリアといったところで、シンプルで男女問わず使えるものも多いだけに、その紙質の低さは実に残念。大手コンビニチェーンのノートは約200～300円台と多少値は張るが、こちらを買っておいたほうが安心だろう。

サージカルテープ（メッシュタイプ）／110円

　行楽・スポーツの秋に気をつけたいのが、羽目を外しすぎて思わぬケガをしてしまうこと。万が一の際は包帯やガーゼで患部を処置する必要があるが、そんなときに活躍するのが包帯やガーゼのズレを固定する医療用補助テープだろう。

　さて、この「サージカルテープ」もそのひとつなのだが、不満の声が挙がっている商品でもある。それは「かぶれてしまう」という声。医療用補助テープは直接肌に貼るものではないが、どうしても肌に触れてしまうときもある。事実、筆者が試してみたが、確かに肌に触れた部分にかゆみを感じた。

　また、本商品はハサミいらずなミシン目が入っているのだが、それゆえにブチブチと望まぬ場所でちぎれてしまいがち。さらに肝心の粘着力がかなり弱く、服の下のケガを固定していた場合など、しばらく歩くとこすれて剥がれてしまいそうになるのである。残念な商品といわざるを得ないだろう。

　デザイン性と機能性の充実という、両立し難いものを両立させてきたセリア。100円ショップ業界大手というだけはある良品揃いだが、なかには今回紹介したような購入を戸惑ってしまう残念商品も紛れているようだ。今回の記事が“賢い買い物”の手助けになることを願うばかりである。

（文・取材＝「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio）