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牛窪恵の女ゴコロがブームをつくる!第8回「男いらずのバレンタイン」

バレンタインに異変? 友チョコ、ファミチョコ、豪華女子会で男いらず?

文=牛窪恵
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●“ファミチョコ”ブーム到来

そして。

 2011年3月の震災後、「家族の絆」が叫ばれた昨年12年のバレンタインからは、パパにチョコを贈る“ファミチョコ”のブームが到来したのだ。

 江崎グリコの調査(13年)でも、10代、20代の女子がチョコレートをあげる予定の相手は、「女友達」がトップ(68.5%)。では、続く第2位は誰かといえば、なんと「父親」だ。

彼氏」(38.0%)や「告白したい男性」(10.3%)に、大きな差をつけ、44.3%の女子が「パパにチョコを贈る」との結果に。

 しかも学生だけでなく、OL年齢でも、3人に1人がパパにチョコを贈っている、との事実も明らかになった。

usikubo_bare04.jpg(出典:13年 グリコ「バレンタイン事情2013」調査)

 ではなぜ、イマドキの女子は、意中の男性や恋人でなく、「女友達」や「パパ」にチョコを贈るのか?

 あるいは、先のイベント「サロン・デュ・ショコラ」のように、「観賞用のイケメン」を見るだけで満足してしまうのか?

 パパに贈る女子からは、相変わらず「エビタイ(海老で鯛を釣る)」を期待する声もあがるが、それだけではない。

 20代の女子に取材すると、こんな声も多いのだ。
 
・「同年代の男子に(チョコを)あげても、そっけないし、うれしそうな顔ひとつしてくれない」
・「せっかく手作りしても、職場の男の子は無感動。気の利いたお返しもくれない」
・「去年、同じ部の男の子に『いまダイエット中だから』と、チョコを突っ返された」

……もちろん男子のリアクションは、くれた相手(女子)を好きかどうか、にも左右されるはず。

 ただ一般に、20代の男子は「あまり感動がない」と思われている様子だ(本当は、ただ照れてお礼を言えない男子が多かったりもするのだが)。

 それに対し、パパはとりあえず「ありがとう」と、満面の笑顔を見せてくれる。さらに女友達なら、「わあ~」とオーバーなリアクションをとってくれたり、みんなで「それカワイイ」「おいしそう」と盛り上がれる。

 贈り甲斐がある、というのだ。

●豪華女子会プランも人気

こうした女子のニーズに目をつけ、東京の高級ホテルやレジャー施設も、バレンタインに「女子会プラン」を提案するようになった。

牛窪恵

牛窪恵

マーケティングライター、世代・トレンド評論家、有限会社インフィニティ代表取締役。1968年、東京都生まれ。日本大学芸術学部映画学科(脚本)卒業後、大手出版社に入社。5年間の編集およびPR担当の経験を経て、フリーライターとして独立。2001年4月に、マーケティングを中心に行う有限会社インフィニティを設立。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系列)、『キャスト』(朝日放送系列)、『あさナビ』(テレビ朝日系列)などに出演中。トレンドやマーケティング関連の著書が多数あり、「おひとりさま(マーケット)」(2005年)、「草食系(男子)」(2009年)は、新語・流行語大賞に最終ノミネートされた。近著は『アラフォー独女あるある! 図鑑』(扶桑社)。

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牛窪恵【公式ブログ】

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