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片田珠美「精神科女医のたわごと」

安倍昭恵夫人の絶えない問題行動は、安倍首相の“過度のマザコン”が原因の可能性

文=片田珠美/精神科医
安倍昭恵夫人の絶えない問題行動は、安倍首相の“過度のマザコン”が原因の可能性の画像1
安倍昭恵夫人のインスタグラムより

 安倍晋三首相の妻、昭恵夫人が経営する居酒屋「UZU」が6月1日、営業を再開した。昭恵夫人はこの日を待ち望んでいたようで、それは「家にいると息が詰まる」からだと「女性セブン」(2020年6月18日号/小学館)で報じられた。

 その気持ちは、わからなくもない。何しろ、夫婦の会話はほとんどないようだし、不要不急の外出自粛が要請されていた最中に芸能人と一緒に“桜を見る会”を催したり、大分県の宇佐神宮に旅行したりして、安倍首相の足を引っ張るようなことばかりやっているからだ。

 おまけに、姑の洋子さんもいる。安倍首相の私邸は、2階に首相夫妻、3階に洋子さんが住む二世帯住宅らしいが、安倍首相は、なるべく母と一緒に朝食の食卓を囲むようにしているし、早く仕事が終わると必ず3階に行って母親のそばにいるという。

 洋子さんは、“昭和の妖怪”と呼ばれた岸信介元首相の長女で、“政界のゴッドマザー”と呼ばれている。だから、とくに小言を言われなくても、姑の前に出たときの重圧たるや相当なものだろうと容易に想像がつく。

 もっとも、洋子さんは、6月11日には92歳を迎えるほど高齢ということもあり、1年ほど前から入退院を繰り返しており、現在はVIP病室完備の大学病院にいることが多いらしい。しかし、昭恵夫人の足はなかなか姑の病室に向かないようで、洋子さんが周囲に「しばらく昭恵さんの顔を見ていないわ」と遠回しにこぼすほどだとか。

 昭恵夫人を擁護するつもりはないが、これは夫と姑の関係が非常に密接なため、姑との関わり方が難しいことにもよるのではないかと思う。安倍首相の父の晋太郎氏が総理の座を目前にして早逝した後、若き日の晋三氏を必死で支えたのが洋子さんであり、永田町の重鎮たちに「晋三をよろしくお願いします」と頭を下げて回ったという。

 そのうえ、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は次のように証言している。

「晋三氏が首相になってからも、選挙時に地元の支援者回りをするのはもちろん、政府内での人事のアドバイスまでするといわれています。安倍首相にとっては、“絶対に頭が上がらない存在”であって、常に体調などを気遣っているそうです」(「女性セブン」2019年6月20日号)

 昭恵夫人は周囲に「すべてを完璧にできてしまうお義母さんを見ていると、何もできない自分が恥ずかしくなる」とよく漏らしていたとも報じられている(同誌)。事実とすれば、昭恵夫人が自分の出る幕はないと感じても不思議ではない。そのため、姑と夫が水入らずで過ごす空間に入り込むのがはばかられ、家をあけてばかりいるのかもしれない。

安倍首相はマザコン?

 安倍首相が母とずっと二人三脚でやってきて頼り切っているとか、母に頭が上がらないとか、60歳を過ぎても非常に親密な関係だとか聞くと、マザコンなのではないかと疑いたくなる。

 もっとも、マザコンだからといって、「マザコン宰相」などと揶揄するつもりは毛頭ない。なぜかといえば、私はもともと「男はみんなマザコン」という「男性総マザコン論」を主張し続けてきたからだ。

 男の子がみんなお母さん大好きなのは当然だし、それが終生続くことも決してまれではない。フロイトの精神分析理論の鍵概念であるエディプス・コンプレックスの一方の軸は息子の母への強い愛着、もう一方の軸は父への敵意と憎悪だが、前者はマザコンにほかならない。

 むしろ、とくに幼児期に母の愛を十分に受けられないと、愛着や基本的信頼を持てない。そのため、大人になってからも猜疑心が強かったり嫉妬深かったりして、安定した人間関係を築けない恐れがある。だから、マザコンを一方的に非難するつもりはない。

 ただ、息子が成長する過程で、母への過度の愛着から離脱し、肉親以外の女性を愛着の対象として選ぶようになることは重要な課題である。これができないと、いつまで経っても“乳離れ”していないと笑われかねない。

 もっとも、フロイトが指摘しているように、「その解決が理想的な仕方で、すなわち心理的にも社会的にも正しい姿でなされることがどれほど少ないか」は注目に値する(『精神分析入門(下)』)。

 たしかに、マザコン男にさんざんな目に遭ったという話はしばしば聞く。デートの直前になって「ママに買い物に付き添ってと頼まれたから」とドタキャンされたとか、結婚直前に「新婚旅行に母と姉も一緒に来たいと言っている」と言われたとか、結婚直後に「お母さんのあの料理が食べたいから、僕の実家で習っておいで」と指示されたとか……、枚挙にいとまがない。

 私が一番驚いたのは、名門大学の医学部に在学中の20代の青年が母同伴で私の外来を受診したときである。恋人と一緒に旅行に行ったのだが、EDで性行為ができなかったという。

 受診理由もそうだが、20歳を過ぎた息子が母同伴で受診したことに絶句するしかなかった。

 あくまでも個人的見解だが、マザコンへの感度は男性よりも女性のほうが高いように見受けられる。おそらく、マザコン男から実害をこうむった女性が多いからだろう。それに対して男性は何とも思っておらず、「お母さんを大事にして何が悪い」と思っていることが少なくない。

 この“わかりあえなさ”もあいまって、女性はマザコンの匂いにどうしても敏感になる。私自身もそうで、私の嗅覚は安倍首相からマザコンの匂いを嗅ぎ取っている。安倍政権の支持率は、男性のほうが女性よりも高いそうだが、もしかしたら私と同様にマザコンの匂いを嗅ぎ取る女性が少なくないからかもしれない。

(文=片田珠美/精神科医)

参考文献

ジークムント・フロイト『精神分析入門(下)』高橋 義孝 ・下坂 幸三訳 新潮文庫1977年

片田珠美/精神科医

片田珠美/精神科医

広島県生まれ。精神科医。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。パリ第8大学博士課程中退。京都大学非常勤講師(2003年度~2016年度)。精神科医として臨床に携わり、臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析。社会問題にも目を向け、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析学的視点から分析。

Twitter:@tamamineko

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