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片田珠美「精神科女医のたわごと」

美女お持ち帰り報道の石田純一が陥った「反復強迫」…コロナ入院&離婚危機でも行動変えず

文=片田珠美/精神科医
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東尾理子さんの公式ブログより

 俳優の石田純一さんが、福岡でシャンパン一気飲みと美女“お持ち帰り”をしていたと「週刊女性PRIME」(8日3日配信)で報じられた。石田さんは、バーを出た後、スポンサーの社長宅でシャンパンを3杯一気飲みし、25歳だというスレンダー系美女を宿泊先のホテルに“お持ち帰り”したという。

 そのホテルで2人がどんなふうに過ごしたのかは、推測するしかない。一緒にお酒を飲みながらお話していただけかもしれないし、DVDを鑑賞していただけかもしれない。だが、「不倫は文化」という名言で有名な石田さんだけに、男女の関係があったのではないかと“げすの勘ぐり”をせずにはいられない。

 そもそも、石田さんは、緊急事態宣言が出ていた4月に沖縄まで行ってゴルフをし、その後、新型コロナウイルスによる肺炎で入院したことで、激しい批判を浴びたはずだ。退院後も快気祝いと称して飲み歩いていたと報じられ、批判が殺到した。その影響もあってか、テレビのレギュラー番組を降板する羽目になったのに、自身の行動パターンをまったく変えていないように見える。

 いや、行動パターンを変える気がなさそうな印象を受ける。なぜかといえば、「週刊女性」の直撃取材に次のように答えているからだ。

「スポンサーさんに誘われたら、ゴルフでも、“3密”と言われている食事会でも、そりゃ行くでしょ。北海道でも、福岡でも。それが僕の結論です。それを叩かれたって大いにけっこう」

 これは開き直りに聞こえなくもない。それに拍車をかけているように見えるのが、「1度(コロナに)なっているからこそ、自分はならないらしいですよ。2回も罹るのは1%くらいです」という言葉に表れている妙な自信である。

 たしかに、コロナに1度感染して抗体ができると、それがしばらく持続するので、感染リスクは大幅に低下する。だから、石田さんの主張は必ずしも間違いではないが、飲み会に参加していた他の人たちは違う。感染者が急増しており、感染拡大を防ぐために行動変容が呼びかけられている現状について石田さんは一体どう考えているのだろうか。

「反復強迫」

 驚くことに、妻の東尾理子さんの再三の説得にも応じず、4月の沖縄行きを強行したせいで、「『価値観が合わない』くらいに言われました。それこそ離婚じゃないですけど、そういうところまでいきました」(『直撃LIVE グッディ!』フジテレビ系)と打ち明けているにもかかわらず、石田さんは行動パターンを変えようとしない。

 妻との関係が悪化すれば、少しは懲りて行動を改めるのが世の多くの夫ではないかと私は思うが、石田さんは違うようだ。このように行動パターンを変えないと、「2度あることは3度ある」ということわざ通りになりかねない。

 これを精神分析では「反復強迫」と呼ぶ。「反復強迫」とは、いくら痛い目に遭っても同じ失敗を繰り返したり、いつも同じタイプを好きになったりする傾向であり、フロイトが見出した。

 石田さんの失敗として思い出されるのは、ファッションモデルの長谷川理恵さんとの不倫騒動の渦中に「不倫は文化」という発言が飛び出し、テレビから干され、2度目の離婚と経済的困窮に追い込まれたことだ。

 こういう苦い経験をすれば、2度と同じ思いはしたくないと人一倍気をつけるはずだと私は思うが、石田さんは真逆のようだ。現在もテレビから干され、収入が激減しているにもかかわらず、同じ行動パターンを繰り返し、不倫を疑われても仕方がないふるまいをしている。新型コロナウイルスに感染して生死の境をさまよったことに懲りている様子もない。

 その一因として、過去の栄光にもとづく特権意識があるのかもしれない。「週刊女性」の取材に石田さんは「俺の辞書に“女の子を呼んでくれ”なんて言葉はない」と言い放ったそうだ。そんなことを言わなくても、「飲み会に石田純一さんが来る」と伝えるだけで美女がいくらでも集まってきたのだろう。それだけモテたのはたしかだし、バブル期に数多くのトレンディドラマに出演していた頃の石田さんは世の女性の憧れの的だった。

 その結果、「自分は特別な人間だから、少々のことは許される」という特権意識が強くなっても不思議ではない。それが同じ行動パターンを繰り返すことにつながっているように見受けられる。

 石田さんがこのまま行動パターンを変えなければ、妻の堪忍袋の緒が切れる可能性もないわけではない。「仏の顔も3度まで」ということわざ通り妻の理子さんが夫のふるまいを許せなくなれば、「2度あることは3度ある」ということわざ通り石田さんは3度目の離婚に追い込まれるかもしれない。

 もっとも、そうなっても石田さんが20代の美女と再婚する可能性も十分考えられる。それはそれであっぱれと称賛すべきだろう。

(文=片田珠美/精神科医)

片田珠美/精神科医

片田珠美/精神科医

広島県生まれ。精神科医。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。パリ第8大学博士課程中退。京都大学非常勤講師(2003年度~2016年度)。精神科医として臨床に携わり、臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析。社会問題にも目を向け、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析学的視点から分析。

Twitter:@tamamineko

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