大手ハンバーガーチェーン店の代表格である、日本マクドナルドホールディングスが展開するマクドナルド。2020年10月時点の店舗数は2914店舗となっており、ライバルチェーン店のひとつであるモスバーガーが1300店舗弱であることを考えると、その2倍以上を誇る強さは圧倒的だろう。
一方、新型コロナウイルスの猛威はとどまることを知らず、その影響はさまざまな飲食店に大打撃を与えている。だが日本マクドナルドホールディングス発表のデータによると、2020年の全店売上高は、第1四半期(1~3月)は前年同期比5.9%増、第2四半期(4~6月)は同6.4%増、第3四半期(7~9月)は同7.2%増と、苦境を逆手に取り右肩上がりの数字を叩き出しているのだ。
さて、そんなコロナ禍にあって、むしろ人気を高めたマクドナルドは、美味しくコスパも良いメニューが数多くあるが、なかには残念ながら評判があまり良くない商品もある。そこで今回、「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が、「この冬、買ってはいけないマックの商品」を5つチョイス。ぜひマックを利用する際の参考にしていただきたい。
チキンマックナゲット 15ピース/期間限定価格390円(税込、以下同)
誤解があってはいけないので最初にお伝えしておくと、今回取り上げたいのは「チキンマックナゲット」に付属する新味ソース2種についてである。
毎年クリスマスが近づくと、「チキンマックナゲット 15ピース」が390円に値下げされて販売される(2021年1月5日までの期間限定価格)。通常価格580円から200円近く値引きされており、お得度が増しているのである。「チキンマックナゲット」自体の味は申し分ないし、値下げされてコスパも上々となれば、こちらを買うことに異論はない。むしろおすすめだ。
問題は、今年新登場したソース2種、「伊勢海老と紅ズワイガニのソース」と「トリュフ香るパルメザンチーズソース」。インターネット上の口コミを見ると、この新しく登場したソースに対して、「新しいソースが微妙」「まずくはないけどマスタードのほうがいい」といった不満の声が少なくない。
実際に試食してみると、極端に不味いわけではないのだが、名前の高級さが壮大すぎるからか、味のチープさが目立ってしまうというのが率直な感想である。この2種のソースをつけて食べるぐらいなら、何もつけずに食べたほうが美味しいとさえ感じた。新しい味に挑戦してみたいというチャレンジャーは一度試してみてもいいかもしれないが、従来からあるマスタードソースやバーベキューソースにしておくのが無難だろう。
スパイシーチキンバーガー/200円
2020年1月3日付当サイト記事『マック、今冬買ってはいけない商品5選…倍チキンクリスプ、夜マックで“逆に損”の落とし穴』でも紹介した、“スパチキ”の略称でおなじみの「スパイシーチキンバーガー」。こちらをあらためて“買ってはいけない商品”に推しておきたい。
スパイシーチキンと名乗るだけあってソースのスパイスが効いていて辛味が強いため、まず辛いものが苦手な方は避けるべき商品といえる。また、SNSなどの口コミでは、辛味と同時にガーリックの味と匂いがきついため、「口に含んだ瞬間のパンチが強すぎる」という声も少なくないのである。
味自体は不味いというわけではなく、美味しいと感じる方も当然いるだろうが、人を選ぶ商品といえるので、購入前には注意が必要だろう。
ソーセージマフィン/110円
朝マックのバーガー類のなかでもっとも価格が安い「ソーセージマフィン」は、マフィンにソーセージパティとチェダーチーズが挟まれているというシンプルなつくり。110円というリーズナブルさもあり、朝のちょっとした空腹を満たすことはできるだろう。
しかし、SNSなどの口コミでは、「パティが塩辛い」「マフィンが固すぎる」といった感想をたびたび見かける。確かに実食してみても、朝からパティとチェダーチーズが組み合わさった塩辛く濃い味が苦手な人がいるのもわかるし、マフィンは固くてパサパサしていて、いまいちに感じられた。
また、「ソーセージマフィン」のシンプルさが良いという意見もあるだろうが、あまりにも見た目が質素すぎるのもマイナスポイントではないだろうか。値段から考えれば仕方がないのかもしれないが、少し値が張ってでもエッグが追加された「ソーセージエッグマフィン」などにしておいたほうが、胃と心の満足度は高いだろう。
ビッグブレックファスト デラックス(ハッシュポテト含む)/600円
ソーセージパティ、マフィン、卵、ハッシュポテトの4品をワンプレートに乗せた「ビッグブレックファスト(ハッシュポテト含む)」という商品に、さらにホットケーキ3枚を追加したのが、この「ビッグブレックファスト デラックス(ハッシュポテト含む)」だ。
ボリューム満点であることは間違いないが、正直、1品1品の味のクオリティが高いとは言いがたいのである。特にホットケーキやマフィンは微妙に感じられた。
SNSなどで「食べにくい」「普通のハンバーガーを何個も頼んだほうがお得」といった書き込みがあるように、あまり人気のない商品であることがうかがえる。“質より量”というタイプの人には好まれるかもしれないが、やはり質(味)にもこだわりたいという方にはおすすめできない。
ホットケーキ/300円
前出の「ビッグブレックファストデラックス」にも含まれていた「ホットケーキ」。付属のメープルシロップとマーガリンとの相性が良く、優しい味を楽しむことができるという評価もある。良く言えば“素朴で懐かしい味わい”のだが、うがった見方をすれば質素すぎるとも言えるのだ。
一方、“薄さ”への不評も多い。3枚セットになっているのだが、1枚1枚の厚みがなく、ホットケーキの魅力であるフワフワしたやわらかさは感じられないのである。値段から換算すると1枚あたり100円となるが、正直100円の価値があるとは思えない。
大人気のマクドナルドには、美味しいしコスパの良い商品が多いのは間違いない。ただし、今回紹介した5品のように、安易に買ってしまうと失敗したと感じかねないメニューもあるのだ。この記事を参考にして、失敗しない商品選びをしてマックでの食事を楽しんでいただきたい。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)
※情報は2020年12月10日現在のものです。