肩や腰、首、背中など、長年使ってきた自分の体ですから、次第にあちこちに不調が出てくるのは仕方のないことです。
慢性的な体の痛みに対して「できれば完治させたい」と思うのは当然として、どうしても辛い時に「今、この瞬間だけでもいいから、少し楽になりたい」と願う場面も、きっと多いはず。
『体の痛みが13秒でスーッと消える! すごい整体』(上原考一著、SBクリエイティブ刊)は、慢性化した体の痛みが我慢できないほど辛い時に、その場で症状を軽くして乗り切るための方法を授けてくれます。
腰や首、膝など、さまざまな部位を扱っていますが、たとえばデスクワークの大敵「肩こり」はこんな動きを意識すると、症状が楽になるかもしれません。
体の痛みにストレッチやマッサージは逆効果!
デスクワークによる肩こりの症状の多くは、首のつけ根から方や背中にかけての筋肉が、同じ姿勢を取り続けることによって疲労・緊張してしまうことが一つの要因となっているそう。ひどくなると、肩に痛みが出てきたり、吐き気や目まいをもよおしたりします。
こんな症状があると、ほとんどの人は自分で自分の肩を押したり叩いたりしますが、本書によるとこれはあまり意味がないといいます。ストレッチやマッサージにいたっては逆効果になることもあるようです。
肩こりの改善は、肩周辺の筋肉の緊張をとることに尽きます。そしてそのためには、患部を完全に脱力できる状態を作ることが大切になるようです。
では、具体的にどんなことをすれば、肩回りの筋肉の緊張をとることができるのでしょうか。本書で紹介しているのはとてもシンプルなやり方です。
まずは立ってひざを軽く曲げ、痛む方の肩に首を傾けてみましょう。こうすると、痛む肩がぶらんと下に垂れ下がるはずです。
その状態で、ゆらゆらと肩を前後にゆっくりと揺らします。やることはこれだけ。揺らし終えたら頭を正面に戻して、ゆっくり立ち上がりましょう。この動作を行うことで、肩から背中にかけての広い範囲の筋肉の緊張をゆるめることができるといいます。
痛みの改善のカギ「ゼロポジション」とは
本書の痛み改善法の基本にあるのは「ゼロポジション」という姿勢です。
先述の「肩こり」における、首を傾けて痛む方の肩を下にぶらんと垂らす姿勢のように、体のどの部分にも、痛みが消えたり軽減したりする自然な体勢があります。これが「ゼロポジション」で、患部がもっともラクでリラックスできる姿勢です。
本書では、このゼロポジションを作ってから、体をゆらゆらと揺らすことで筋肉の緊張をほぐすセルフケアを、体のさまざまな場所について解説しています。
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慢性化した痛みは、完治させようと思ったら長い時間がかかることが珍しくありません。
「その前に、ちょっとでも楽になりたい」
そう考える人にとって、本書は得るものが多いはずです。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。