手頃な価格と高い機能性を兼ね備えた商品を多く販売しているニトリ。6月11日には埼玉県さいたま市に、島忠との初の融合型店舗「ニトリホームズ宮原店」をオープンさせるなど、貪欲に事業の幅を広げ続けている。
そんなニトリは経営状態も絶好調だ。株式会社ニトリホールディングスが発表した2021年2月期の決算報告によると、売上高と経常利益はそれぞれ前年同期比111.6%、126.4%で、34期連続の増収増益を達成している。多くの企業が経営状況の悪化に喘いだコロナ禍でも、巣ごもり需要を味方につけ、さらなる成長を見せつけた形だ。
そんなニトリでは前述の通り、基本的には低価格で便利な雑貨が豊富にラインナップされているのだが、なかには評判が芳しくない商品もちらほらと見受けられる。そこで、今回は「買うべき・買ってはいけない調査班」がニトリのこの夏“買ってはいけない商品”を独自にラインナップ。ニトリでのお買い物に役立てていただけると幸いである。
フェイスタオル(シェリーST)/299円(税込、以下同)
毎日使うフェイスタオルは傷むのも早いもの。そのため、極力コスパのいい商品を選びたいという方も少なくないことだろう。ニトリにも多くのフェイスタオルがラインナップされているが、「フェイスタオル(シェリーST)」に関しては、気になる噂が聞こえてくる。
こちらは、淡いボーダー柄の入ったフェイスタオルで、1枚299円で販売されているのだが、ニトリの公式サイトの口コミを見ると、洗濯時に他の衣類へ「白い繊維が付着する」との指摘が散見されるのだ。
なかには「ズボンのポケットにティッシュを入れたまま洗濯機を回したときのような状態」になったとのレビューもある。実際に購入して使ってみたところ、確かに一緒に洗濯した黒いTシャツなどには細かな繊維の付着が目立った。何度も洗濯すれば次第にそういった付着物が出なくなっていくのだろうが、それまで我慢しないといけないとなると、最初から繊維が付着しづらいフェイスタオルを選んだほうが賢明なのではないだろうか。
スタンド式 シャモジ/299円
自宅で炊飯する方なら、ごはんをよそった後のしゃもじの置き場に悩まされたことがあるだろう。そんな悩みを一発で解決してくれるという触れ込みで販売されているのが、ニトリの「スタンド式 シャモジ」だ。
このしゃもじは、持ち手部分の底面が平らになっており、接地する面積が大きいことから立てて置くことができるという形状だ。
だが、ごはんをすくう面にカーブがほとんどないため、「ごはんがとてもすくいづらい」との指摘が多く集まっているのだ。実際に使ってみたところ、まったくごはんをすくえないわけではないが、確かに使い心地は悪く感じてしまう。置きやすいデザインは素晴らしいが、肝心のごはんがすくいづらいのでは、本末転倒とも思えてしまう。
泡立ち ボディタオル(バブリー2)/199円
少し外出するだけで汗をかいてしまう夏場は、普段よりもシャワーを浴びる回数が増えることだろう。ベタつく体を気持ちよく洗うためには、泡立ちの良いボディタオルがあると便利だが、ニトリの「泡立ち ボディタオル(バブリー2)」を購入すると、肩透かしを食らってしまうかもしれない。
なんと、商品名に“泡立ち”という文言が入っていながら、購入したユーザーからは、泡立ちの悪さを指摘されているのだ。現物を見ると、確かに硬く粗めのネットで、泡立ちは良さそうには思えない。
実際に使用してみると、“泡立ちが悪い”というほどではないが、「泡立ち ボディタオル」という商品名を考えると、名前負けしている感が否めない。泡立ちの良さよりも硬めの質感が好みという人には最適かもしれないが、泡立ち重視の方は注意したほうがいいだろう。
冷蔵庫整理トレー 浅型(S)/304円
ニトリではかゆいところに手が届くような、“技あり収納雑貨”も豊富に取り揃えている。そのなかのひとつともいえるのが、「冷蔵庫整理トレー」だろう。小さい物で散らかってしまいがちな冷蔵庫の中身を整頓するのに重宝するアイテムで、このトレーを複数使いすれば、冷蔵庫をスッキリ整理できるはずだ。
しかし、この商品にも欠点がある。本体に直接、商品のラベルが貼ってあるのだが、そのラベルがきれいに剥がせないとの不満の声が多く聞こえてくる。実際に購入してみると、確かにシールをきれいにはがすのが難しく、シール跡が残ってしまう。ボディが透明なこともあり、その跡が気になってしまう方やダサく感じてしまう人もいるのではないだろうか。
機能的には問題はないのだが、やはりお金を出して購入するからには満足できる買い物をしたいところだろう。
超軽量まな板L /999円
夏場は水回りの雑菌が繁殖しやすい季節。普段から自炊をするという方であれば、まな板の衛生状態も気になるところではないだろうか。ニトリでは、さまざまな特長のあるまな板が低価格でラインナップされているので、買い替えの際にチェックしてみると、いい出合いもあるだろう。しかし、「超軽量まな板L」の購入に関しては、慎重に検討すべきだ。
こちら、そのネーミングの通り、ポリプロピレン製の超軽量設計のまな板。しかも、食洗機対応で、抗菌加工も施されているという、なかなかのスペックの商品なのである。
だが、ニトリ公式サイトでの口コミを見てみると、「キシキシと音がなる」「軽すぎて浮く」との声が書き込まれている。実際に使用してみると、軽量な素材を採用しているからなのか、食材を切ろうとして体重をかけると確かにキシキシと音がした。気になるほどでもないという人も多いだろうが、これが毎日ともなると不愉快に感じる人もいることだろう。それ以外の点に目を向けると、なかなかの良品であるので、購入する際の参考にしていただきたい。
ニトリには、宣伝文句通りの「お、値段以上」の商品も非常に多い。だからこそ、当記事を参考により充実したお買い物をしていただきたい。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)
※情報は2021年6月30日現在のものです。