ダイエットや健康、体調管理で欠かすことのできないキーワードが「代謝」だ。
『代謝がすべて やせる・老いない・免疫力を上げる』(池谷敏郎著、KADOKAWA刊)では、代謝について理解し、さまざまなシチュエーションをイメージすることにより、必要な栄養をバランスよく摂り、それを効率よく使い、過剰なエネルギーを脂肪として体内に溜め込みすぎない方法を紹介する。
代謝のいい体とは「燃費の悪い体」
代謝とは、食べたものを処理し、有効に使い、そして効率よく蓄えるために体内で行われる一連の化学反応のこと。基礎代謝、活動代謝、食事代謝のうち、最も消費するエネルギーが多いのが基礎代謝。だから代謝を良くするには、基礎代謝をいかに上げるかがカギとなるという。
「基礎代謝を上げる」とは、言い換えれば、「燃費の悪い体を目指す」ということ。燃費の良い体は、食べたものをグリコーゲンや中性脂肪に変えて備蓄して、あまり使わずにどんどんため込んでしまうような体のこと。一方、燃費の悪い体とは、食べたそばからどんどんエネルギーを消費して、余計な備蓄が貯まらず、太らない体のこと。
では、基礎代謝を上げるためには、どのような生活をすればいいのか。基礎代謝は、何もせずにじっとしているときに体内で各臓器が働くことによって消費するエネルギーなので、各臓器がいかにスムーズに正常に働くかが大切なのだという。
それぞれの臓器は体内時計によって制御されているが、ピッタリ正確に24時間周期ではない。24.5時間程度と言われているため、そのままではズレてしまう。そこで、脳の視交叉上核という場所にある主時計が、毎朝、時刻合わせをすることで、ズレを修正している。
この主時計は朝の光が目に入ると時計がリセットされる仕組みになっている。また、朝食をとることによっても、体内時計をリセットすることがわかっている。なので、深夜に夜食を食べることはNG。
これだけのことでも、体内時計は整い、体内時計の影響を受ける各臓器も正常なリズムを刻み始め、基礎代謝を上げることにもつながるのだ。
代謝を良くするには、どんな生活を送ればいいのか。ダイエットや健康的な体を手に入れるためにも、代謝に注目してみてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。