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池波正太郎も苦闘した「仕事へのやる気を起こす方法」…そんなものはあるのか?

文=沖田臥竜/作家

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 「月曜日の朝、会社に行くのが辛い。仕事に対してやる気が出ない。そんなとき、瞬時に前向きになれる、やる気が出る方法はありますか?」

 今回は、読者から寄せられたこの質問について考えたい。

 やる気が出る方法……普通に考えほしい。そんなものはあるわけない。ただ案ずるな。誰しも休み明けの仕事は嫌だし、小学生ですら月曜日の朝の登校は嫌なものだ。あなただけが、ダメ人間というわけではない。休みが一切ないオレですら、好きな時間に寝て、好きな時間に起きるような暮らしができれば、どれだけ楽だろうか。そんなことを常々思っている。

 でも実際にそんな生活が実現した時、本当に満足するかといえば、それもまた違うだろう。すべてが思い通りにいき、嫌なことがなくなった時、人間は「自分は一体、何のために生きているのか……」といったさらなる悩みの極地へと落ちていくのではないか。

 近頃では、やる気を出す表現に「スイッチを入れる」といった言葉を使うことがある。だが、はっきりいって、そんなスイッチは誰の体内にもない。やる気、モチベーションとは、いわば自身でコントロールできる思考ではなく、自然に湧き出る感情だ。スイッチが入る、ドライブがかかる、などといった表現を用いることもあるわけだが、それだって、自分の意志でどうにかなるものでない。やった結果、スイッチが入ったり、ドライブがかかったりする時があるのだ。

 つまりは、まずはやらないといけない。仕事へのやる気があろうがなかろうが、仕事は仕事なのである。やる気が出ない日でも、コンディションが悪い日でも、生きていくためにやらなければならないのだ。そこは理屈ではない。

 ただそれを放棄したければ、それは自由だ。放棄すればよい。自分が困るだけだ。もし困らないのなら、なおさら放棄すればいい。自分の中に存在しないやる気スイッチなど探さずに、自分の素直な感情に向き合えばいい。その上で、やはり目の前のことをやらないといけないと思うのなら、とにかくまず手や頭を動かすのだ。仕事だったら仕事、勉強だったら勉強、家事だったら家事。やる気があろうがなかろうが、まずやっていくのである。そうすれば、どこかでノッてくる瞬間、スイッチが入る、ドライブがかかる瞬間があるのだ。そのことは、誰しも経験したことがあるのではないか。

 成功していると見られている人間は、誰しもが自身のコンディションやモチベーションなどとは関係なく、やらなければならないことをやりながら、自らやる気を引き出させていくのだ。

 あの池波正太郎も、朝起きた瞬間から、今日は書きたいと思う日は、365日の中で1日ほどだと言ってる通り、残り364日は辛い作業なのである。やる気が全く入らないのが当たり前の日常で、自らとにかく書き続け、結果として大作家になっていくのである。漠然といつ湧いてくるかわからないやる気に身を任せていたら、池波正太郎であってとしても歴史に名を刻むことはなかっただろう。

 あとはイメージだ。誰だって自分が成功している姿をイメージするのは楽しい。その姿をどれだけ鮮明に脳裏に描くことができるか。苦労や努力の先に、自分が望む未来があることを強く思えば、気が重くても、「まずはやろう」という気持ちになるものだ。

 やる気とは、自分自身の中から掘り起こしていくしかない。常時、誰かが「がんばって!」なんて励ましてくれないだろうし、仮に言ってくれたとしても、言われ続けることが当たり前になれば、そんなことではがんばれなくなるものである。

 最終的には、いかに自分自身をコントロールできるか。そこしかないのである。とにかく、がむしゃらにやることだ。やる気の有無に関係なくまずはやる。そうした習慣の中から、やらなければならないことと、うまく付き合っていく術を見つけていくことができるだろう。気負うことない。まずは動くのだ。

(文=沖田臥竜/作家)

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沖田臥竜/作家

沖田臥竜/作家

作家。2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、小説やノンフィクションなど多数の作品を発表。小説『ムショぼけ』(小学館)や小説『インフォーマ』(サイゾー文芸部)はドラマ化もされ話題に。最新刊は『インフォーマ2 ヒット・アンド・アウェイ』(同)。調査やコンサルティングを行う企業の経営者の顔を持つ。

Twitter:@pinlkiai

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