1968年に創業者の加藤太郎氏が、名古屋で「コメダ珈琲店」を開設したことが創業のきっかけとなった「珈琲所 コメダ珈琲店」。FC展開を本格化したのが1993年で、2022年2月末までに全国で899店舗を展開している。
くつろぎを大切にした空間やサービスへのこだわりなど、ストロングポイントを多く持っているコメダだが、一際目立つのが“商品の大きさ”だろう。というのも、SNSでは同チェーン店の商品に対して、良い意味で「写真詐欺」「逆セブン」といった言葉が飛び交っている。
ちなみに「逆セブン」とは、セブン-イレブンの一部のサンドイッチや弁当などの中身が見た目から想像するより少ないと問題になったことから、その逆、つまり実際の量が驚くほど多いという意味で使われる造語である。
そこで今回は、SNSで“赤ちゃんの顔より大きい”と言われることもある、コメダの「自慢のドミグラスバーガー」を購入。マクドナルドの「ベーコンレタスバーガー」と比較しながら、ボリュームや美味しさを徹底的にレビューする。
高さだけでもマックの2倍ほど
コメダでは、一部のフードメニューとドリンクメニューがテイクアウト可能となっている(店舗によって取り扱えない商品あり)。
今回はドミグラスバーガーをテイクアウトで購入、値段は650円(税込、以下同)だった。比較対象として購入したマクドナルドのベーコンレタスバーガーは360円。値段の差は2倍以下である。
ベーコンレタスバーガーと比べると、その大きさはよりわかりやすい。袋に入った状態でもその差は歴然である。
中身を確認する前に、ドミグラスバーガーの“ドミグラスソース”について触れておきたい。あまり聞き馴染みがないかもしれないが、ハンバーグなどに使われている“デミグラスソース”のこと。ほかにも発音の違いで“ドゥミグラスソース”と呼ばれることもあるようだ。
それでは中身を確認していこう。袋に入った状態でもその大きさは圧倒的だったが、中身を比べると、差はより顕著である。横から比べると、ドミグラスバーガーはベーコンレタスバーガーの2倍以上の高さがあることがわかる。ソースがバンズからはみ出るほど豪華にかけられているのも特徴的だ。
並べると小さく見えてしまうベーコンレタスバーガーだが、こちらも決して小さいということはなく、手のひらくらいの一般的なハンバーガーのサイズである。
デカすぎハンバーグはマックの3倍?
ここからは中身を確認していこう。まず上部分のバンズを比べると、2倍強の差があることがわかる。これほど膨らみが大きいと、バンズ自体のふわふわとした食感に期待が持てそうだ。
次は具材を確認していこう。上部分のバンズを取り外してみると、ドミグラスバーガーはバンズやハンバーグだけでなく、レタス、オニオン、チーズ、すべての具材のサイズが大きいことがわかる。
これは全体的なサイズを考えてのことなのだろうか。レタスやオニオンがこれほど大きくカットされているとなると、野菜の食感にも違いが出てくるに違いない。さらにベーコンレタスバーガーのチーズは固形であるのに対して、ドミグラスバーガーはチーズが溶けているような見た目をしている。
続いては、それぞれのバーガーを半分にカットして、断面を確認してみた。ここで目がいくのは、ドミグラスバーガーのハンバーグパティのデカさである。
また、ただデカいだけでなく、しっかりと中身が詰まっていてジューシーな見た目なのも特徴的だ。それと比べると、ベーコンレタスバーガーのパティは、薄いうえに乾燥しているような印象を受けてしまう。
ドミグラスバーガーは噂通り神コスパ
中身を一通り確認したところで実際に食べていこう。
ドミグラスバーガーは、かぶりつくのが難しいほどの大きさで、ドミグラスソースの濃厚な味わいが口いっぱいに広がる。香ばしくも濃厚な味わいは、子どもから大人まで好きな味といえるだろう。
大きさが特徴的なハンバーグは、適度な脂とハンバーグらしい柔らかい食感。見た目通りボリュームが凄まじいのだが、そこにオニオンやレタスの食感が加わることで脂っこさが和らぎ、バランスが取れていて美味であった。
コメダのドミグラスバーガーは、SNSでの噂通りとんでもない大きさだった。その食べ応えは一般的なハンバーガー3つ分か、それ以上と感じるレベル。
それだけのボリュームでありながら、今回購入したベーコンレタスバーガーとの値段差は2倍以下。ハンバーガーの相場と比較しても、3つ分で650円と考えたら“神コスパ”ではないだろうか。
コメダでは、このほかにもさまざまな規格外の商品が存在するので、気になる方はぜひ足を運んでみてほしい。
(取材・文=赤萬某/A4studio)