昨今の100円均一ショップは、“安かろう悪かろう”なイメージを払拭する、低価格なのにハイクオリティーな商品も数多く取り揃えている。豊富な商品が立ち並ぶ店内を散策しているうちに、いつの間にか買い物カゴがいっぱいになってしまったなんて経験がある人も少なくないだろう。
そのため、“100円ショップに行けばなんでも安く揃う”というイメージを持っている人もいるだろうが、実はスーパーなどに比べ、100円ショップのほうが割高な商品もあるのだ。
そこで今回は、100円ショップ業界最大手のダイソーの商品のなかから、“スーパー、ドラッグストアで買ったほうがお得な食品類”を独自に選出し、忖度なしでレビューさせていただいた。本記事を読んで、ぜひ賢い買い物の参考にしてもらいたい。
「ブルボン アルフォートミニチョコレート 12個」/108円
最初に紹介をするのは、仕事や勉強の合間のちょっとした時間についついつまんでしまうチョコレート菓子「ブルボン アルフォートミニチョコレート 12個」だ。
お菓子メーカーの雄であるブルボンが生み出した同品は、全粒粉入りの香ばしい一口サイズのビスケットと、その上に乗ったコク深いミルクチョコレートの味わいが癖になる大人気のお菓子。12個入りと結構ボリュームもあるのも嬉しい商品だ。
そんな同品はダイソーでも購入することができ、価格は108円。これはメーカー希望小売価格と同額となっている。だが、それよりも安く買えるのがドラッグストアだ。ドラッグストアの老舗マツモトキヨシでは、「ブルボン アルフォートミニチョコレート 12個」が105円で購入できる。微々たる差ではあるが、生活圏内にダイソーとマツキヨの両方があれば、後者で買うほうが賢明だろう。
「マルコメ 即席生みそ汁 あおさ 8食」/108円
次に紹介するのは、日本人の朝食には欠かせない「みそ汁」だ。忙しい現代の日本人にとって、みそ汁を一からつくるのはけっこうな手間。そのため、こうした汁物はインスタントで代用している人も多いだろう。
みそメーカーの大手であるマルコメから発売されている「マルコメ 即席生みそ汁 あおさ 8食」は、1杯分ずつ小分けにされたパックに、出汁と具材入りのみそが入っており、これをお椀に絞り出してお湯を注ぐだけで、あっという間に立派なみそ汁ができてしまう商品。コクと香りの立った“あおさ”のうまみに魅了されたファンも多いのではないだろうか。
ダイソーでは、そんな同品が108円で購入でき、これはメーカー小売希望価格と同額となっている。だが、こちらの商品もマツキヨで購入すれば95円で手に入る。その差額は13円もあるのだ。
ペットボトル飲料/108円
ここからは、総じて“お得ではない傾向が見られた商品のジャンル”を紹介していこう。まずは清涼飲料水などのペットボトル飲料だ。
今回購入したのは、「アサヒ 三ツ矢サイダー PET500ml」とサントリーの「C.C.レモン」。どちらも容量は500mlで、100円ショップで購入した際の値段は価格108円となっている。
確かにこうした商品は、コンビニなどで買うと130円前後するので、100円ショップで購入したほうがお得ではある。だが、それよりも安く買えるのがスーパーだ。例えば、安さやボリューム、そして惣菜の美味しさで近年注目を浴びているOKストアでは、「C.C.レモン」は93円。「アサヒ 三ツ矢サイダー PET500ml」に至っては、なんと75円で買えるのだ。商品自体は全く同じなので、これは明確に100円ショップで購入するよりもお得といえるだろう。
ふりかけ/108円
次は、白いごはんの友として食卓を彩ってくれるふりかけをチェックしていこう。ダイソーにはコンパクトサイズのふりかけが各種取り揃えられており、買い物の最後にふと手を伸ばしてしまう人も多いことだろう。
今回購入したのは、ふりかけのなかでも柔らかい甘さで人気を博している「丸美屋 のりたま NP 28g」。値段は108円となっている。コンパクトサイズで一人暮らしの人にも使いやすい本品だが、スーパーで買ったほうがよりお得なようだ。
比較対象にしたのは、OKストアで売られている「丸美屋 のりたま 大袋 58g」で、その値段は171円。ダイソーは28g、OKストアは58gだが、倍以上の量で値段は1.58倍と、お得度は明白だ。
袋スナック菓子類/108円
最後に紹介をするのは、ダイソーで取り扱っている“袋スナック菓子類”。自宅で映画やドラマを観ながらリラックスするときのお供として最適な袋スナック菓子類だが、100円ショップで買ってしまうと損をすることもあるようだ。
今回ダイソーで購入したのは、「湖池屋 カラムーチョチップス ホットチリ味 55g」。ピリッとした刺激がクセになる湖池屋の看板商品のひとつで、一人でも食べ切りやすいサイズが印象的な商品。これが108円というのは一見安く思えるが、実はそうでもない。
ペットボトル飲料、ふりかけ類と同じく、袋スナック菓子類もOKストアと比較させていただいた。同スーパーでも同じ「湖池屋 カラムーチョチップス ホットチリ味 55g」が売られていたのだが、その値段は103円。100円ショップよりも5円安く買うことができた。どちらも身近にある店だからこそ、こうした値段の差は気になるところだ。
総評…多くの食品類は100円ショップのほうが高額か
ここからは総評を行っていこう。
今回の比較で選出したのはすべて食品類にしたが、それには理由がある。というのも、例えば100円ショップとスーパーやドラッグストアで日用品類を比較すると、商品が変わってしまうので、どうしても単純な比較が難しいからだ。その点、食品類は同メーカーの同商品が購入できるため比較しやすい。その結果は、100円ショップのほうが高くついてしまう傾向が強かった。
つい手に取ってしまいがちな100円ショップの食品類。だが、スーパーやドラッグストアで購入するほうが賢明な選択という場合もかなりあるようだ。
(文・取材=A4studio)
※情報はすべて1月27日時点のものです。
※比較したスーパーマーケットやドラッグストアの価格は、店舗により異なる参考価格です。