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新型のiPad Proは、ペンやキーボードといったアクセサリーに対応しつつ、9.7インチ版を追加。前モデルの12.9インチでは大きすぎるという不満の声にしっかりと応えた小型版だ。
iPhone 5sと同じ形状ながら、中身が6s相当に高速化したiPhone SE。
いずれもストライクゾーンをとらえた製品であり、普通の企業なら十分に合格点といえる内容だ。だがアップルの場合、期待値が高すぎるあまり、期待通りのレベルにとどまっていては不満が続出するのだ。
12.9インチと大型だったiPad Proだが、持ちやすい9.7インチ版が登場した。
iPhone SEで次期iPhone飛躍の可能性も
果たしてアップルは、人気商品を手堅くアップデートしていく「普通の会社」になったのだろうか。
次期iPhoneの姿を予想すると、ちょっと異なる展開も見えてくる。
例年通りなら16年秋にiPhone 7として発表される次期モデルでは、さらなる薄型化や、ヘッドフォンジャックの廃止が予想されている。だが、大きな進化はときに互換性の切り捨てを伴うこともある。手持ちのヘッドフォンが使えないとなれば、さすがに「ついていけない」と脱落するユーザーも出てくるはずだ。
そこで、以前のモデルも並行してアップデートしていくとすれば、どうだろうか。過去にアップルは、iPhone 5のデザインやカラーバリエーションを変えiPhone 5cを発売したこともある。だが機能や性能は据え置かれたため、「廉価版」という印象は拭えなかった。
これに対してiPhone SEは、以前のモデルと同じ形状ながら中身を新しく入れ替えている。この手法が確立すれば、そこまで先進的でなくてもいい、という中間層のユーザーに訴求できることになる。
見方によっては、価格帯ごとに複数のラインアップを揃えることで、アップルが普通の会社になったということはできる。だが、iPhone SEが中間層をカバーすることで、次期iPhoneは思い切りハイエンドに向かって飛躍する可能性を秘めているのだ。
(文=山口健太/ITジャーナリスト)
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