iOSとAndroid、スマホOSのシェア99.9%に…「その他」消滅の多大な恩恵
通年では販売台数は増加しているが、2017年第4四半期(10−12月)は、前年同期と比べて世界で3000万台あまり少ない4億784万台となった。ガートナーは、スマートフォン市場でもっとも大きな販売台数の下落を記録する四半期だったとしている。
世界のスマートフォン販売台数のトップの顔ぶれは、サムスン、アップル、ファーウェイ、OPPO、Vivoの5社で、大きな変化はない。このなかで販売台数を伸ばせなかったのはアップルだけだったが、スマートフォンの販売価格上昇によってより大きな収益を確保したのもまたアップルだった。
高付加価値製品を一手に引き受けるアップル、フラッグシップスマートフォンからミドルレンジにつよく販売台数トップを走るサムスン、性能と付加価値を両立させている中国メーカー、という構図についても、大きな変化はない。
米国では、HTCのモバイル部門を買収したグーグルのPixel 2や、Essential PhoneなどのプレミアムAndroidスマートフォンというカテゴリも登場してきた。これらのデバイスも話題にはなるが、ではサムスンのGALAXYシリーズを脅かす存在になっているかと言われると、そうした勢いがあるわけではない。
「デュオポリー」
ガートナーのレポートでもう一つ指摘できる点は、スマートフォン市場の二極化が完了しつつあるということだ。OS別の販売データを比較すると、グーグルが開発するAndroidを採用したスマートフォンのシェアは85.9%、アップルのiPhoneのみが採用するiOSのシェアは14%となった。
この2つの勢力を比較すると、Androidの微増、iOSの微減であるが、注目すべきは「その他」のOSを採用するスマートフォン。16年は0.8%だったシェアは、17年には0.1%となり、間もなく消滅することを物語っている。