●対応PCやタブレットには、デジタイザペン
ワコムの提供するタッチペン「Bamboo Stylus feel」は、特定の端末でだけ使える。これはWacom feel IT technologiesという特殊なテクノロジーで、対応するPCやスマホでのみ利用できるペンだ。具体的には「GALAXY Note」シリーズ(サムスン)や、「Surface」(マイクロソフト)などで、ほかにも富士通やデル、レノボといった各メーカーの一部PCで利用可能となっている。
このような機能を持つペンは、デジタイザペンと呼ばれている。しかし、これは搭載しているテクノロジーが製品ごとに違うため要注意だ。まず手持ちのタッチ対応端末が、デジタイザペンに対応しているのかどうかを各メーカーのサイト等で確認し、具体的に使えるペンの名前もチェックしよう。
デジタイザペンの場合、たいていペンの先が細くて固めにつくられている。それによってボールペンで書いているのと近い感覚を得られるのが特徴だ。細かい手書き文字でメモをとりたいという場合に便利だ。
●紙に書いた文字や絵をデータ化するためのペン
端末のタッチ機能を利用するのではなく、スマホと連携して利用できるペンについても紹介しておこう。
1つはデータ送信する機能を持ったペンと、専用の受信機を組み合わせているものだ。ぺんてるの「airpen」シリーズがこれにあたる。紙の上でペンがどう動いたのかを受信機が記録し、データ化する。ペンと受信機を手などで遮ると通信が遮断されることがあり、また紙の上部をクリップでつまむようにして使うため紙のサイズやノートの形に一定の制限は加わるが、基本的に紙にボールペンで文字や図を書けば、それがそのままデータ化される。
受信機部分にiPadとの通信機能をつけてあるのが「airpen pocket++」だ。これはiPadを横に置いて紙に文字を書くとデータ化され、iPadに記録される。
もう1つ、あまり日本では普及していないが「アノトペン」(アノト)は便利な機能を持っている。1枚ずつ違ったパターンが薄くプリントされた特殊な用紙に書いた情報をデータ化し、スマホなどに記録することができるのだ。
専用の紙は必要だが、ノートとして購入しなくとも、このパターンをプリントできるプリンタを導入してしまうという方法もある。例えば契約書や申請書といった手書きが必要な書類をアノトペーパーでつくれば、書かれたものをスキャンしたり、入力し直さなくてもデータ化が完了するから、ビジネス用途では一部で導入が進んでいるようだ。
(文=エースラッシュ)