●拡大するITによる子育て支援
今春には、ソフトバンクモバイルが「子育てサポート」の提供を開始した。ベビーモニターを専用のスマートフォンアプリから操作することで、子供の成長記録などを残せるというのが基本のサービスだ。これに妊娠・育児情報の提供や、専門家への電話無料相談、月齢に合わせたレシピ閲覧、食材宅配などのサービスが付加されている。
これは特に子供の面倒を見てくれるサービスではないが、家事を行っている間の子供の様子を見ておきたい、などの需要には応えてくれる。また、妻が育児をしている間の夫、親に昼間の育児を頼んでいる共働き夫婦なども外出先から子供の様子を見守ることが可能だ。
また、産前産後休業や育児休業中、もしくは出産・育児に伴い退職した女性の職場復帰を支援するサービスとして、資生堂から誕生した女性支援サービス企業・wiwiwが提供する職場復帰セミナーがある。自己のキャリアアップ、マネジメントスキルの習得などのオンライン講座があり、現場を離れていながらも自己の能力や価値を高めることのできる仕組みだ。
産休・育休明け直後の女性だけでなく、少し長く仕事から離れた人でも、語学やPCソフトの使い方、プレゼンテーション等について学ぶことができるため、復帰のチャンスを掴みやすくなるだろう。子育て世代だけでなく、介護で離職している人を対象にしたプログラムや、さらに企業側をサポートする仕組みもある。
ほかにも、育児をサポートするアプリ等も充実してきている。教育目的のプログラムや、子供の暇つぶしに役立つもの……このようなサービスを活用し、産休・育休中の女性は、できるだけ子育ての負担を軽減しながら復帰に備えるとよいだろう。
ネットを通じてベビーシッターを探せるサービスもいくつかある。しかし、そうした場を舞台にして起こった事件があるのも確かだ。緊急時に突然利用するのではなく、普段からしっかりと情報収集をした上で、確実に信頼できる相手を探し、利用する段階になった時の準備をしておくことも、子育てにおけるネット活用の方法といえるだろう。
(文=エースラッシュ)