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結局、連合は上のほうに行くほどに、企業別労組、産業別労組から排除されたリーダーたちが担うことになる。ただし、ナショナル・センター本部に来る10人のうち、2人ぐらいはキラ星のごとく光る人材である。こうした人材が連合を引っ張っていると連合の役員は語っていた」
設楽氏によると、連合と対立する全国労働組合総連合(日本共産党系)、全国労働組合連絡協議会(社会民主党系)もまた、連合の体制と大きくは変わらないようだ。設楽氏は闘争のキャリアが55年を超えるだけに、全労連や全労協の役員とも深いつながりがある。
「全労連は“闘う労組”に見えなくもないが、連合のダメな組織体制をもっと小さくしたものでしかない。悲しいことに、日本の企業別労組の弱さを克服できていない。ただし、全労連に加盟する日本医療労働組合連合会(医労連)や全労働省労働組合(全労働)などは、政策をつくる能力、横断的な闘争力において優れており、組合員の意識も高い。
全労協は、もはや論外。連合や全労連と比較にならない。私はかつて全労協副議長だったから内情はよくわかる。我々ユニオンの多くは、連合に加盟している。連合の中から連合のあり方を変えていく。つまり、体制内改革を志す。全労連や全労協のように、外から騒ぐだけでは意味がないからね」
設楽氏は、こう熱く語った。まだ闘志は燃えているようだ。
(構成=吉田典史/ジャーナリスト)
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