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「東京・大田区など条例で民泊を認める自治体も出てきていますが、マンションの一室を貸し出す民泊を利用するのは、外国人団体旅行者です。見知らぬ外国人が出入りするというだけでも管理組合やマンションオーナーは嫌がります。ましてや、団体の外国人となったら、いい顔をするはずがありません。いくら自治体が条例で認めても、実際に民泊が増えるとは思えません」
民泊を供給する側の事情もさることながら、民泊が想定よりも利用されないと試算されている理由には、外国人の旅行スタイルの変化もある。これまで、訪日外国人観光客の多くは団体旅行だった。民泊は多人数で部屋をシェアする。だから人数が多ければ多いほど、1人当たりの宿泊料を安くできる。ところが、訪日外国人観光客は、団体旅行から個人旅行にシフトしつつある。そうなると、民泊のビジネスモデルは通用しなくなる。
「訪日する外国人観光客はまだ団体旅行が多いのですが、少しずつ個人旅行が増加しています。特にヨーロッパやアメリカ、オーストラリア方面からの旅行者は個人旅行者が多い。東京オリンピックの頃には、個人旅行の外国人観光客はさらに増えるでしょう。また、個人ではありませんがカップルや夫婦といった2人組の旅行需要も増えています」(同)
ラブホテル人気のカラクリ
こうした1人もしくは2人組の場合、民泊だと割高になるケースもある。そうしたことから、カプセルホテルやサウナに宿泊する外国人観光客が増えている。特に、2人組の外国人観光客から人気になっているのがラブホテルだ。
「日本人が観光でラブホテルに泊まるなど考えられないでしょうが、外国人には日本人が抱くラブホテルの嫌なイメージはありません。むしろ“クールジャパン”のように映っているのかもしれません。それでいてビジネスホテルより宿泊料が安いため、外国人観光客の間で、ラブホテル人気は高いのです」(同)
ラブホテルの専用予約サイトも登場するなど、外国人観光客でもラブホテルを手軽に利用できる環境が整ったことも利用者増の追い風になった。そのため、ラブホテル街の鶯谷がにわかに注目を集めるようになっているのだ。鶯谷ムーブメントに対して、台東区の職員も期待を寄せる。
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